【 目次 】
中古マンションへの投資は初期費用が抑えられるため、初心者でも手を出しやすいという特徴があります。しかし、物件価格の安さと表面上の利回りの高さだけで物件を購入するのは非常に危険です。
中古マンション投資におけるデメリットを知っておかなければ、のちに後悔することにもなりかねません。
そこでこの記事では、中古マンション投資におけるメリットとデメリットを整理してご紹介します。
さらに、中古マンション投資を成功させるポイントも詳しくご説明します。
デメリットを把握したうえで、メリットを最大化できる物件を選びましょう。
中古マンションへの投資をお考えの方は、ぜひご参考にしてください。
中古マンション投資におけるメリット・デメリット
投資を行うにあたり、投資物件のメリットやデメリットを知っておくことは非常に重要です。
投資をしてしまってからでは、思わぬ落とし穴があっても取り返しがつきません。投資する物件のメリット・デメリットをあらかじめ知っておくことで、投資におけるリスクを抑えることも可能です。では、中古マンション投資におけるメリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット
まずは中古マンション投資におけるメリットをご紹介します。
中古マンション投資をするなら、これからご紹介するメリットを最大限活用できるような物件を選ぶことが重要です。
- 物件の購入価格が新築マンションに比べて安い
中古マンションは、新築マンションに比べて物件の購入価格が安く設定されています。
これは築年数の経過により、不動産価値が下がっているためです。
物件は築年数が長くなるほど、購入価格が安くなる傾向にあります。
そのため、同じエリアの新築マンションに比べると、中古マンションは安く購入することができ、元手となる資金が限られている場合でも投資しやすいといえます。
ただし、全ての物件価格が中古になれば安くなる、というわけではなく、地価が高いエリアの場合、築年数が経っても高い価格を維持し続ける物件もあります。
- 入居者の募集をしなくて済む
中古マンションは既に人が住んでいることが多くあります。
その場合、人が住んでいる状態のマンションの経営を、購入後に引き継ぐということなので、新たに入居者を募集する必要がありません。
SUUMOなどといった物件サイトへ物件掲載の依頼をする必要がないため、時間や手間、そして広告を掲載する費用の節約にもつながります。
また入居者がすでにいるということは、すぐに家賃収入が得られるということです。
購入後すぐに収入が得られるという点もまた、中古マンションのメリットといえるでしょう。
- 利回りが新築マンションに比べて高い
多くの人が中古マンションを選ぶ理由の1つに「利回りの高さ」があります。
利回りとは物件ごとの収益性、つまり購入価格に対する収入の割合を%(パーセント)で数値化したものです。
「(年間家賃収入÷不動産の購入価格)×100」という式で算出することができます。
計算式を見ても分かるように、利回りは家賃収入が大きく、購入価格が安いほど高くなります。
中古マンションの場合、新築マンションに比べて購入価格が安い傾向にあります。
つまり利回りが、新築マンションに比べて高いということになるのです。
利回りの基本はこちらの記事がオススメです。
関連記事:不動産投資の「利回り」計算方法と平均相場とは?注意点も解説!
中古・新築の利回り比較についてはこちらの記事を参照ください
関連記事:不動産投資では新築マンションと中古マンションどっちが良い?利回りの違いから解説
- 家賃収入の試算が簡単
中古マンションですでに入居者がいる場合、今までの家賃を引き継ぐことがほとんどです。つまり購入前に現在の家賃や空室率を確認することができるので、購入する前から家賃収入の試算が簡単にできるというメリットがあります。
一方、新築の場合は物件の種類や近隣物件の平均的な家賃相場などを調べたうえで、家賃を仮定するしかなく、必ずしも予測通りに家賃収入が得られるとは限りません。
その点、実測値に基づいたデータを購入前から知ることができるのは、中古マンションならではのメリットといえるでしょう。
- 資産価値が極端に下落することがない
物件は築年数が経つほど、その価値が下落します。
しかし下がるところまで下がると、その後の下落はゆるやかになる傾向があります。
特に築20年を過ぎた物件は、そこから極端に資産価値が下がることはほとんどないとされています。
つまり築年数の経った物件は、資産価値が比較的安定しているのです。
一方、新築マンションは、場合によっては20年経った頃には坪単価が100万円以上下がってしまうというケースも考えられます。
のちに売却することを考えたときにも、資産価値が比較的安定している場所を選ぶことは大きなメリットといえるでしょう。
- 優良物件がお得に購入できる
先ほどご説明した通り、中古マンションは新築マンションに比べて一般的に安く購入することができます。
これは都心の一等地など、入居者の需要が高い場所においても同様です。
中古マンションを購入する際、その古さから空室が出てしまわないか心配に思う人は少なくありません。
空室を作らないためには、入居者の需要が高い場所にある物件を選ぶことが重要です。
こうした場所にある物件は、新築のマンションだととても手が届かない値段設定のものも多くあります。
しかし中古マンションなら、良い立地の物件を購入できるチャンスがあります。
このように優良物件を安く手に入れることができるのも、中古マンション投資のメリットといえます。
デメリット
メリットがあれば、当然デメリットも存在します。
デメリットをあらかじめ知っておけば、物件の欠点に後から気付いて投資に失敗することもありません。
では、中古マンション投資のデメリットを見ていきましょう。
- 設備の交換や修繕に高額な費用がかかる
中古マンションへの投資で最も気を付けるべきポイントは、修繕やメンテナンスにかかる費用です。場合によっては、購入後すぐに全世帯の給湯器を取り換えなくてはならない、などといったトラブルが発生するかもしれません。
設備が壊れていなかったとしても、あまりに古い設備のマンションでは入居者が集まりにくいため、最新の設備への交換が必要になります。
物件を綺麗に、そして機能的な状態で維持するためにも、こうした費用は必要不可欠です。
購入前には設備の設置年数や、点検の状況などについても細かく確認しておきましょう。
そして必要と思われる修繕費などは、全てローンの返済計画に組み込んで計算することをおすすめします。
リノベーション中古物件の怖い落とし穴もありますので、ぜひ下記記事も参考にお読みください。
関連記事:リノベーション中古物件のリスクとは?
- 金融機関からの融資を受けられない可能性がある
不動産投資をするにあたり、金融機関からの融資は必要不可欠です。
融資を受けることで、少ない自己資金で投資を始めることができます。
しかし、中古マンションであまりに築年数の経っている物件の場合、資産価値がほとんどないとみなされ融資が受けられない可能性があります。
もし融資を受けられたとしても、全額ではない可能性があります。
こうなった場合、融資が受けられない部分は自己資金で賄うしかありません。
- 空室率が高くなる可能性がある
立地と家賃が同じ中古マンションと新築マンションがあった場合、多くの入居者は新築のマンションを選ぶでしょう。
中古マンションの設備が古い場合や、見た目がいかにも古い場合はなおさらです。
「古びている」という印象は、入居者からの需要を下げてしまいかねません。
結果的に中古マンションには、新築マンションよりも空室率が高くなるリスクがあるのです。
もちろん、定期的なメンテナンスやリフォームを行うことで、古さを感じさせないマンションへと変貌させることは可能です。
しかしそれにはそれなりの費用が必要になります。
例えば70~80㎡の中古マンションを新築同然に全体をリフォームする場合、500万円~600万円の費用がかかるとされています。
物件を購入する際にはこうした費用を加味したうえで、価格交渉などを行いながら慎重に検討しましょう。
以下、リノベーションにおける失敗例についてまとめています。
関連記事:不動産投資初心者は要注意!中古物件リノベーションの3つの失敗例
- 修繕積立金が計画通りに積み立てられていない
中古マンションの定期的な修繕に必要な費用は、「修繕積立金」として入居者から集められます。
しかし、マンションによってはその集金が計画通りに行えていないことがあるのです。
この場合、修繕費用は自身で立て替える必要があり、個人の投資家にとっては非常に大きな出費です。
また、その後入居者に対して、改めて修繕積立金を集金しなくてはなりません。
こうした事態を避けるためには、今までの修繕積立金の集金状況をあらかじめ確認しておくことが重要です。
修繕積立金がない物件における失敗についてはこちら
関連記事:修繕積立金がない物件購入による不動産投資の失敗例
中古マンション投資を成功させるポイント5選
ここまで中古マンション投資におけるメリットとデメリットをご紹介してきました。
では、中古マンション投資を確実に成功させるためには、どのようなポイントに気を付ければ良いのでしょうか。
ここからは、中古マンション投資のリスクを最小限に抑えるためのポイントについて詳しくご紹介します。
特に物件選びは投資において非常に重要な部分です。
ぜひここからの内容をご参考に、優良な中古マンションを購入してください。
アクセスが良く人が集まる土地の物件を購入する
中古マンションで収益を上げるには、空室を作らないことが最大のポイントといえます。
空室のないマンションを実現するためには、需要のある場所にある物件を選ぶ必要があります。
例えば駅から近いことや、勤務先がある主要駅までのアクセスの良さ、物件周辺に飲食店やコンビニ等がある利便性が高いことなどが挙げられます。
立地そのもののメリットが空室率を下げてくれるでしょう。
いわば一等地にある物件は、新築では値段が高くて購入できないかもしれませんが中古なら手が出せる価格帯の物件があるかもしれません。
良い立地の物件でも安く購入できる、中古マンションならではのメリットを最大限に活かしましょう。
関連記事:不動産投資は立地がすべてと言われる理由
関連記事:空室リスクの備えは万全⁉発生前にやるべきこと・発生後にやるべきこと
資産価値が落ちにくい物件を購入する
不動産を売却することを考えると、資産価値が落ちにくい物件を選ぶことが重要です。
では資産価値が落ちにくい物件とは、一体どのような物件なのでしょうか。
中古マンションの場合、築20年以上経過している物件が該当します。
メリットの項目でもお話しましたが、物件は一般的に築年数に応じてその資産価値が下落していきますが、築20年を超えると下落率がゆるやかになる傾向にあります。
そのため、20年目以降は急激に資産価値が下落するリスクが少ないといえます。
また、将来的に需要が伸びる土地にある物件も資産価値が下がりにくいといえるでしょう。
都市開発が進むなどして将来的に人口が増えることが見込まれる土地の物件なら、建物自体の価値が下がっても地価が上がる可能性があります。
こうした中古マンションを選ぶことで、売却する際にも損がしづらく済みます。
最低限の修繕やリフォームで済む物件を選ぶ
中古マンションは、どうしても修繕やリフォームにお金がかかってしまいます。
これらの費用を抑えることができれば、高い利益を生み出すことができるのです。
なかには築年数が経過していても、すでにリフォームが済んでいる中古マンションもあります。
また、耐震強度の工事を終えてすぐの中古マンションなども狙い目です。
自身で行う修繕やリフォームが最低限で済む物件を選びましょう。
細かく資金計画を立てる
先ほど利回りの計算方法についてご説明しましたが、それだけでは実際の投資における収益は見えません。
中古マンション投資には購入費用のほかに、管理費、維持費、修繕費、広告費などがかかります。
ローンを返済する計画を立てる際には、こうした費用を全て加味しておくことが重要です。
そうでないと、後から思わぬ出費に見舞われ、返済計画が狂ってしまいます。
また、このようなランニングコストを加味せずに家賃を設定すると、支出のほうが大きくなってしまうということにもなりかねません。
資金計画はできるだけ具体的に、緻密に計算しておくと安心です。
毎月かかる運用費については以下記事を参考にしてください。
関連記事:不動産投資にかかるコストは購入費だけではない!毎月かかる管理コストとは?
自然災害リスクにはあらかじめ備えておく
自然災害は予測することができません。
しかし、あらかじめリスクを抑えることはできます。
例えば川や海が近くにある物件は、大雨や津波の被害を被りやすい傾向にあります。
さらに地盤の緩い地域に建つ物件は、地震で地盤沈下などが起きるリスクが高いといえます。
物件を選ぶ際は、その場所をハザードマップなどでよく確認し、できるだけ安全な土地を選ぶようにしましょう。
また、物件を購入してからは耐震強度工事を行うなど、できる限りの対策を行いましょう。
天災リスクのヘッジ法についてはこちら
関連記事:不動産投資の8大リスクヘッジ法!リスクを制して不動産投資を制す
管理会社にこだわる
中古マンションを購入する際、選ぶのは物件だけではありません。
管理会社も投資において非常に重要なポイントといえます。
なぜなら、マンションを実際に管理するのは管理会社だからです。
入居者とより近い位置にいる管理会社の質が、空室率および収益率を左右するといっても過言ではないでしょう。
管理会社を検討する際は、実績の豊富さや会社の規模などで会社の信頼を確認するようにしましょう。
また、マンション経営を始めると、管理会社とは長く付き合うことになります。
そのため担当者が自分と合っているかどうか、というのも重要なポイントです。
信頼できる管理会社を選び、安心して管理を任せられることが理想的なマンション経営の姿といえます。
まとめ
中古マンション投資におけるメリットとデメリットをご紹介しました。
中古マンション投資は非常に魅力的なメリットが多い反面、メンテナンスに費用がかかることや融資を受けられない可能性があるなどといったデメリットを考慮する必要があります。
反対に、このようなデメリットによるリスクを最小限に抑えることができれば、安定したマンション経営ができるのです。
綿密な物件選びを心がけ、資金計画を作成するなどしてあらゆるリスクを軽減しましょう。まずは中古マンションに関する知識を深めることが重要です。こちらの「中古マンションへの不動産投資の失敗例」も参考にしつつ、理想の中古マンション経営を実現してください。
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