【 目次 】
近年、都市部を中心にタワーマンションの建設が進み、それに伴ってタワーマンションへの投資も盛んに行われています。
今回は、タワーマンション投資の魅力や注意すべきポイントなどについて解説していきます。
近年人気のタワーマンション
首都圏や全国の大都市では、近年タワーマンションの建設が続々と行われており、タワーマンションへの投資も好況が続いています。
すでに高層マンションが多々ある東京においても、海浜エリアなどに行くと建設途中のタワーマンションを数多く見ることができます。
その姿はもはや“乱立している”と表現しても差し支えないでしょう。
なぜここまでタワーマンションの建設ラッシュが続いているのでしょうか。
答えは単純、タワーマンションの購買希望者がたくさんいて需要が尽きないからです。
タワーマンションに住んでいるというだけで、周囲の人から羨望の眼差しで迎えられ、社会的なステータスを得ることができる、そんな住人の姿はもはや“勝ち組”に見えてしまいます。
かつてのような、戸建ての家を持っていることがステータスとなっていた時代からは移り変わって来ているようです。
しかし、皆から憧れの目で見られるというだけでここまでの人気を集めることが出来ているわけではありません。タワーマンションがひときわ人気であるのにはそれ相応の理由があるのです。
①夜景・眺望
タワーマンションの上層階ともなるとその夜景や眺望は格別です。
夜にふとカーテンを開けると、そこには煌びやかな夜景が広がっており、ワインを片手に自分だけの景色を堪能することができるのです。
この夜景がタワーマンションの人気の最大の要因の一つといってよいでしょう。
②駅直結・複合施設
最近のタワーマンションは駅前地区の再開発とともに開発された物件もあります。
こうしたマンションの中には地下鉄の出口から直接エントランスまで行ける物件があったり、大型のショッピングモールやコンビニなどが併設されていたりします。
帰り道にわざわざ寄り道して買い物に行く必要がないなど、利便性の面では隙がありません。
③共用施設が充実している
他の小さいマンションや一戸建ての物件にはない共用施設が充実していることもタワーマンションの人気の理由です。
バー付きのラウンジや広い庭、子供のための自習室など、住民にとって使い勝手の良い施設がたくさん揃っています。
スポーツジムやゴルフ練習場、プールが併設されているようなマンションもあり、週末になまった体を鍛えることもできてしまいます。
こうした様々な共用施設がある上に、その施設は住民だけしか使えないため、ほとんど混むことがないということも魅力の一つです。
④セキュリティ
住宅を考える時には、セキュリティは重要な問題の一つです。
タワーマンションはこの点においても非常に優秀です。
エントランスはもちろん、エレベーターを操作するのにも鍵を必要とし、自室のある階と共有部分以外には行くことができない設計になっているなど、タワーマンションの多くは厳重なセキュリティ体制をとっています。
以上のような特徴から、タワーマンションはただ憧れの対象というだけでなく、快適な生活を望む人にとっては実際に魅力的な存在となっており、人気が衰えることなく続いているのです。
次節では、投資家の観点から見たタワーマンションの魅力について詳しく見ていきたいと思います。
タワーマンション投資のメリットって?
タワーマンションの人気が衰えず、今でも様々なところで建設が進んでいる理由はお分かり頂けたかと思います。しかし、それは “住む”という観点から見たタワーマンションの魅力でした。
では、不動産投資をする観点から見ると、普通のマンションや一戸建てではなくタワーマンションに投資をすべき理由、メリットは一体どこにあるのでしょうか。詳しく解説していきたいと思います。
①資産価値が高い
タワーマンションは付属設備が充実していて利便性も良いため人気が高く、その分家賃も高く設定することもできるため、資産価値が高い不動産といえます。
さらに、その多くが都市部の中でも特に人気の高いエリアに建てられているため、大きな値崩れが起こりにくいです。
その上、東京五輪が2020年に開催されることなどを背景として、ここ数年、物件価格は上昇傾向にあります。
資産価格が上昇することによって利益を得るキャピタルゲインを目的として購入する投資家もいるほどです。
タワーマンションの投資ポテンシャルは非常に高いといえるでしょう。
②売却しやすい
実際に入居する目的での人気が高く、それに加えて投資先としても人気を集めているということは、物件が簡単に売却できるということでもあります。
また、タワーマンションに入居する方は比較的生活水準が高い場合が多く、住民としての質も良いため、住宅の劣化も少ない傾向があります。
こうしたことも売却のしやすさを高めています。
不動産投資において、運用している物件の売却先が容易に見つかるということは、出口戦略を立てやすいということでもあります。
それは何物にも代えがたい大きなメリットだといえます。
マンション売却の際に生じるリスクについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
③相続税が低く抑えられる
高層階に限った話ですが、タワーマンションに投資する大きなメリットの三つ目として、固定資産税および相続税が低く抑えられることが挙げられます。
タワーマンションの高層階と低層階では売買価格に大きな開きがあります。
しかし、両者の「固定資産税評価額」(固定資産税と相続税の算出基準)は変わらないのです。
これは、マンション一棟に対して定められた固定資産税評価額を、各部屋の床面積に応じて配分することで各部屋の評価額を決めていくという計算方法に起因します。
このことによって高層階の固定資産税や相続税は実際の資産価値よりも大きく目減りした状態で計算されるため、節税することができるのです。
相続する財産の種類別の税額は以下のようなイメージです。
(固定資産税評価額は市場価格の70%程度で計算されます。)
・ケース1:現金5,000万円
→そのまま5,000万円として評価
・ケース2:一般的なマンション(建物部分)5,000万円
→固定資産税評価額約3,500万円として計算
・ケース3:タワーマンションの高層階(建物部分)5,000万円
→低層階の市場価格が3,000万円ならば、それに合わせて低層階も高層階も固定資産税評価額は約2,100万円として計算
このようにタワーマンションは相続税対策としても有効であるといえます。
しかし実は、2017年度税制改正大綱において、タワーマンションの固定資産税の評価方法が見直されることが決定されました。そのため、2018年度以降に完成し受け渡しとなる新築タワーマンションに関しては、相続税対策として活用できなくなります。
ただし中古タワーマンションと2017年度中に受け渡しが完了する新築タワーマンションは対象外となっています。
タワーマンション投資のデメリットって?
前節においてタワーマンションに投資することのメリットを挙げましたが、メリットがあれば必ずデメリットも存在するものです。
デメリットも把握した上で投資をすることができれば、不動産投資に成功する可能性は格段にアップします。しっかりと確認しておきましょう。
①初期費用
当然ですが、タワーマンションは他の一般的なマンションに比べて価格が高く、初期費用がより多く必要なことには注意しましょう。
タワーマンション購入に際しては、多くの場合で住宅ローンを利用すると思いますが、仮に頭金ゼロのフルローンを組むことができたとしても、必要になるということを認識しておきましょう。
②修繕積立金
タワーマンション投資で意外と見過ごせないのが、修繕積立金などのメンテナンス費です。タワーマンションは前述のように初期投資が多く必要になるだけでなく、メンテナンス費がかさんでしまうという特徴もあります。
タワーマンションほどの規模になると、エレベーターなどの設備の修理やメンテナンスに多額の費用がかかる場合があります。購入後何年も経過して、付属設備が傷んできた頃に修理費用がかさみ、修繕積立金が値上がりしてしまい、賃貸運営の収支が赤字になってしまう、ということも考えられます。
不動産販売会社が物件を売りたいがために、修繕積立金を当初は安く設定しているという場合もあるため、事前に長期修繕計画を確認しておくなどしてよく注意しましょう。
投資物件を修繕するタイミングや目安のコストについて知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
③ワンルームマンションの方が人気のエリアもある
タワーマンションの賃貸経営を行う場合、主なターゲットとなるのは単身者よりもやはりファミリー層です。
しかし、タワーマンションの立地などによってはファミリー層が選びにくいエリアとなってしまい、借り手が見つからず空室となってしまう可能性もあります。マンションの賃貸経営における利回りは、物件が満室となっていることを基本的な想定として計算されています。
空室期間が長くなってしまえば経営の計画が大幅に狂うことになるので、絶対に避けなければなりません。
ファミリー層が選びづらく、ワンルームマンションの方が人気となるようなエリアとしては、繁華街や大学のキャンパス周辺などが挙げられます。
逆に、小学校や公園などの子育てに必要な施設が付近にあるようなエリアでは、子供がいるファミリー層の需要があるため、空室リスクを抑えられるでしょう。
どんな物件が狙い目?
ここまでは、タワーマンション投資のメリットとデメリットについて詳しく解説してきました。
ではこれらを踏まえて、実際にタワーマンション投資をするならばどのような物件が狙い目となるでしょうか。
①2017年内の引渡しならタワーマンション高層階
不動産投資をする上で重要となるのは“節税効果”と“資産価値の目減りにくさ”です。上で説明した通り、タワーマンション高層階は固定資産税評価額の算出方法の仕組みによって、実際の市場価格よりも圧倒的に低い評価となり、固定資産税や相続税が大幅に安くなります。
この節税効果を小さくするために、2017年度税制改正大綱においてタワーマンションの税額計算方法についての変更が盛り込まれました。
とはいえ新たな税評価額の計算方法が施行されるまでの間は節税効果の恩恵を受けられるのですから、投資家としてはこれを利用しない手はないでしょう。
その上で、ワンルームマンションの需要が多いエリアではなく、ファミリー層の需要が見込めるような、公共施設の近くのタワーマンションを狙うとよいでしょう。
②2018年以降に引渡しの物件なら中古築浅タワーマンションの高層階
2018年以降に完成、引渡しとなる新築のタワーマンションについては、固定資産税の算出方法が新しくなるため、これまでのような節税効果は見込めなくなってしまいます。
一方で中古のタワーマンションであれば、従来の算出方法が今後も適用されます。高層階の物件は資産価値が下落しにくいという特徴も考え合わせれば、中古タワーマンションの高層階は依然として魅力的な投資対象でしょう。
さらに、2017年度の税制改正大綱を受けて、新築タワーマンションで節税することができなくなった資産家が中古タワーマンションに流れる可能性があります。
そうなれば、まだそれほど資産価値の下がっていない中古の築浅タワーマンションの需要が高まり、それによって市場価格が上昇してキャピタルゲインを得られる可能性もあります
。税制改正の動向を踏まえ、中古築浅タワーマンションが狙い目であるといえそうです。
まとめ
今回はタワーマンション投資にまつわるメリットやデメリット、狙うべき物件についてご紹介しました。
投資先をタワーマンションにするのか、ワンルームにするのか、あるいはアパートにするのかという選択は、物件タイプごとの特徴とご自身の投資目的とを照らし合わせながら慎重に考える必要があります。今回ご紹介したタワーマンションの特徴が、何かの気付きに繋がれば幸いです。
もしタワーマンション投資も選択肢の一つとして考えているのであれば、昨今の税制改革も踏まえ、早めに検討を始めてみることをお勧めいたします。
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