【 目次 】
資産運用セミナーに参加する方の多くが、「老後の生活が不安」とか「老後破産が不安」と仰っています。
では実際にどのくらいの貯金だと老後破産の恐れがあるのでしょうか?
また、老後破産を回避するためにはどのように資産を運用すればよいのでしょうか?そこで今回は老後破産を回避するために知っておくべきことを解説します。
老後破産とは?
老後破産という表現は主に下記のような意味で用いられます。
- 生活保護受給基準以下の収入状況であっても、生活保護を受けられないため生じる高齢者の貧困状態
- 高齢者の経済状況が生活保護受給水準にあるもしくはその水準に落ち込む恐れのある状態
このように老後破産という言葉の意味には幅があります。
それでも、お金に余裕がなく、切り詰めた生活を余儀なくされる状態を老後破産と呼んで問題視することは共通しています。
というのも、近年老後破産者が増加傾向にあるからです。
その原因は、急な病気や住宅ローン、子供の教育費など様々ですが、いずれにしてもまじめにコツコツと働いてきた人が老後破産に陥ってしまうのです。
では、老後破産に陥るとどうなってしまうのでしょうか?まずはその点を見ていきましょう。
関連記事:個人でできるインフレ対策|2022年夏現在の市況とポートフォリオを守る方法
老後破産の具体的なシミュレーションを見てみよう
老後破産の定義だけを見てもいまひとつピンとこないかもしれません。そこでここからは具体的なシミュレーションに基づいて話ししましょう。
退職後の投資に失敗してしまい、老後資金を大きく目減りさせてしまったAさん
Aさんは大学卒業後、60歳が定年である会社Bで38年間働き、退職時に退職金2,100万円ほどを受け取りました。しかし、計算してみると持ち家のローンを返済すると手元に残る額が半分ほどになってしまうことが判明しました。
そこで、貯金もあまりしておらず老後の資金に不安のあったAさんは、株を運用して少しでも多くの老後資金を確保しようと試みたのです。
しかしながら、株式投資はリターンが大きい一方でリスクも大きい投資方法です。
そして案の定、Aさんが大量に購入していたある会社の株が大きく値を下げ、Aさんは大損をしてしまいました。
結果として、Aさんは老後資金を増やすどころか残っていた退職金も大きく減らしてしまい、家計に全く余裕がなくなってしまいました。
このように、老後のために良かれと思ってやったことでも老後破産につながってしまうことがあるのです。
老後破産をしないためにはいくらの貯金が必要?
では老後破産を回避するには、いったいいくらの貯金が必要なのでしょうか?
平成29年6月の厚生労働省の家計調査報告では、60歳以上の二人以上の世帯の月当たりの消費支出は平均して一世帯当たり256,022円でした。
そして、同じく厚生労働省から2017年3月に発表された「平成27年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」では、国民年金の平均支給月額は55,244円となっています。
つまり、単純に計算すると、
256,022 - 55,224 × 2 = 145,574円
家族が2人の場合国民年金しか受け取っていないときは、月に145,574円もの赤字となってしまうのです。
現在日本人の平均寿命が男性で80歳、女性で87歳であることを考えると、年金支給開始の65歳からおおよそ20年間、毎月15万円ほどの赤字が出ても耐えられるだけの預金があることが、安心できる一応の目安となりそうです。
したがって、計算してみると
15万円 × 12ヶ月 × 20年間 = 3600万円
その総額はなんと3600万円にものぼります。
もちろん、これはあくまで単純計算ですので、自分の予想される収入や支出に合わせて計算してみるのが良いでしょう。
老後破産の可能性あり!注意するべき人の特徴
老後破産を回避するためには多くのお金が必要です。しかし、たとえ現役時代の年収が多く、かなりの資産を形成していたとしても、老後破産に陥ることがあるのも忘れてはいけません。
老後破産の危険性がある、注意すべき人の特徴を整理してみました。
収支にルーズ
収支がルーズであることは老後破産につながる重大な要素の一つです。なぜなら、月々の収支が正しく把握できていないと、どうしても無駄な出費が出てしまい、自らの資金を食いつぶすことにつながるからです。
見栄を張りがち
つい見栄を張ってしまう方も要注意と言えるでしょう。「つい見栄を張って高い家を買ってしまった」、「高い車を買ってしまった」、「良い服をそろえている」などの行為は、やはり家計によくありません。
定年後は現役時代よりも収入が減っているということも、頭の片隅に置いておく必要があります。
保険に入っていない
医療保険や火災保険などの保険に入っていないと、万一事故や火災などに遭遇した場合、非常に高額のお金が必要となります。そうした場合に老後の資金を守るためにも保険には加入しておく必要があるでしょう。
しかし、複数の保険に加入してしまうと月々の保険料だけで首が回らなくなってしまう恐れもあるため、保険は必要な分だけというのも同時に心がけなければなりません。
晩婚で子供ができたのが遅い
晩婚で子供が遅くに生まれた場合もまた老後破産のリスクを増大させます。
というのも、子供を大学まで通わせると、たとえ保育園から大学まですべて公立であったとしても子供一人につき一千万円以上の教育費がかかるからです。もし進学塾や習い事にも通わせればこの額はさらに増大します。
収入に見合った生活をしていない
収入に見合った生活をしていないことにも老後破産の危険があります。
例えば平均的な年収しかないのに毎日外食をしたり、一等地に家を構えたりといったぜいたくな暮らしをしていては、確実に老後資金を食いつぶしてしまいます。
定年後にもローンが残っている
かつて購入した自宅や車のローンも老後破産の可能性を高めます。これらの支払代金が定年後も毎月の収支を圧迫するからです。また、ローンが残っていると税金で個人資産を形成することになるという理由から、生活保護が受給できない場合も多いようです。
新しい事業を始めようと思っているが、プランに現実性が乏しい
退職後に長年の夢だった新しい事業を始める場合もあるかもしれません。
その場合、計画に実現性がないと事業に失敗してしまい、損害で大きく老後資金を減らしてしまうことも考えられます。
子供が何らかの事情で自立していない
病気や障害などの何らかの事情で子供が自立した生活を送れていないと、生活費は大きく増大します。これもまた老後破産のリスクを生む要因の一つと言えるでしょう。
以上が老後破産に陥りやすい方の主な特徴です。あてはまるものがありましたか?
老後破産対策として不動産投資は最適?
何度も繰り返し述べたように、老後破産は誰にでも起こりうるものです。
しかし、それを回避する方法がないわけではありません。そんな老後破産対策として知られているのが不動産投資です。
ではなぜ不動産投資は最適な老後破産対策と言われているのでしょうか?検証していきましょう。
老後破産の主な対策法は?
老後破産を回避するには何よりもお金を確保し続けることが大切となります。そこでお金を確保する手段として代表的なものを整理してみました。
- 職に就く
職に就くことは最もオーソドックスな資金調達手段でしょう。近年では定年退職後の方を再雇用する企業も増えているため、堅実にお金の確保が可能です。
- 投資信託による資金運用
投資信託とは、投資家が運用会社にお金を預けて運用を委託し、運用で生じた利益を預けたお金の多寡に応じて投資家に分配する仕組みの金融商品です。小額から始められ、投資対象を分散させてリスクを管理することもできます。
- 株式投資
株式投資は預金などの他の金融商品に比べて大きな利益が期待できます。その一方で、他の金融商品より大きなリスクを負うことにもなります。
- 不動産投資
不動産投資は最初にややまとまった資金が必要なものの、中長期にわたって家賃として安定した収入が得られます。
また、最初に必要な資金も株などと異なり銀行からの融資で調達が可能です。
さらに、融資を受けた場合も「団体信用生命保険」に加入することで、万一オーナーが事故や病気で亡くなってしまったり、重度の障害が残ってしまったりしても保険でローンが支払われるため家族にローンが残ることもありません。
それどころか、遺されたマンション等の不動産の賃貸管理を続ければ月々の家賃収入を、売り払ってしまえばまとまったお金を、遺族は得ることができます。
また貨幣価値の変動に強く、インフレ対策になるのも不動産投資の強みでしょう。
それぞれの対策法のリスクは?
もちろん、それぞれの方法にはリスクも伴われます。それぞれのリスクを確認しておきましょう。
- 就職
再就職の最大のリスクは年齢や病気の都合から働ける時間に限りがあることでしょう。働けなくなってしまった場合、収入は大きく減ってしまいます。老後破産対策は就職と同時並行で何か別の手段と併用するべきです。
- 投資信託による資金運用
投資信託の最大のリスクは元本の保証がないことです。また、運用している間は報酬や手数料という形で費用が掛かり続けます。そのため、やり方によっては資金を減らしてしまう可能性もあるということを頭に入れなければなりません。
- 株式投資
株式市場では、一年後の株価がどうなっているかを完全に予想することは不可能です。
もし株価が大きく上がっていれば儲けものですが、逆に株価が大きく下がってしまったり、会社が倒産したりしていた場合、非常に大きな損害が出てしまうということを考慮しなければなりません。
- 不動産投資
不動産投資の最大のリスクは空室問題です。不動産投資の場合、収入は基本的に家賃収入となるため、空室が出ると収入は下がってしまいます。
また老朽化や災害などのリスクもあります。しかしながら、これらのリスクは管理会社の選定や保険への加入によって管理することが可能です。
何より、不動産投資は老後に入ってから始めることは難しい投資であるという特徴を持ちます。投資を始めるための資金とその後の運用を考慮すれば、早いうちから投資をはじめて、老後までには安定して運用できる状態を目指さなければなりません。
以上のことから、不動産投資が老後破産対策に最適だといわれる理由は、
- 中長期にわたって安定した収入が見込める
- 初期投資に必要な資金の一部を銀行から調達できる
- 万一のことがあっても遺族に資産として残せる
- 予想されるリスクも管理会社の選定や保険への加入で管理可能
という不動産投資がもつ特性にあることが分かりました。もちろん不動産投資が100%安全というわけではありませんが、やり方さえ間違えなければ安定して収入を得られる手段であるということは事実です。
関連記事:不動産投資はリスクが高いって本当?不動産投資の基礎知識
関連記事:空室リスクの備えは万全⁉発生前にやるべきこと・発生後にやるべきこと
関連記事:マイナス金利は不動産投資にとって追い風なのか?
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は誰にでも起こりうる老後破産の実情を整理し、その対策としての不動産投資の強みを整理しました。
今のうちから対策を考えて、あなたの老後を豊かなものにしましょう。
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