【 目次 】
不動産投資は、資産の増加だけでなく、節税のメリットも大きいと言われています。
しかし、具体的にどのような節税効果があるのか、
その仕組みを理解している人は少ないことが現状です。
この記事では、不動産投資と節税の基本的な仕組みについて詳しく解説します。
不動産投資と節税の基本的な仕組み
不動産投資における節税の仕組みは、
主に「減価償却」と「損益通算」によって成り立っています。
減価償却とは、物件の価値が経年により減少することを考慮し、
その減少分を所得から差し引くことで節税効果を得ることのできる制度です。
損益通算とは、所得税の計算において、
ある所得の部類で得た利益と、別の部類で生じた損失を相殺することで、
その結果得られる利益または損失を加味したうえで所得として計算する制度のことを指します。
詳しくみていきましょう。
減価償却とは?
不動産を購入する際、土地と建物の価格は別々に評価されます。
土地は価値が減少しないため、減価償却の対象外で、
建物部分は、経年劣化により価値が下がるため、減価償却することが可能です。
減価償却には、
・定額法
・定率法
の2つの計算式がありますが、今回は定額法でサンプルを見ていきましょう。
簡単にいうと、定額法は、
建物の取得価格を所定の耐用年数で割り、毎年その金額を経費として計上する方法です。
※詳細は下記の記事をご覧ください。
3000万円のマンションを運用した場合
例えば、3000万円でワンルームマンションを購入したとします。
この際、土地価格が1000万円、建物価格が2000万円の評価額と仮定しましょう。
土地は減価償却の対象外ですが、
建物の部分は耐用年数(例: 35年)で均等に経費として計上することができ、
毎年約57万円(2000万円 ÷ 35年)を経費として計上することができます。
損益通算とは?
不動産投資での収入と経費の差額が赤字となった場合、
その赤字分を他の所得、例えば給与所得や事業所得などと通算することができます。
これにより、課税所得が減少し、税金の負担を軽減できる可能性があります。
項目 | 説明 |
減価償却 | 建物の価値の減少分を経費として計上 |
損益通算 | 不動産投資の赤字を他の所得と通算 |
例えば、不動産投資で年間の経費が収入を上回り、100万円の赤字が出たとします。
この赤字は、サラリーマンの給与所得などの他の所得と損益通算することが可能です。
年収500万円のサラリーマンがこの不動産投資を行っている場合、通算後の課税所得は400万円となり、
課税金額が下がります。
その結果、節税に繋がる場合があることを抑えておきましょう。
法人化により節税効果が得られる?
不動産投資を行う際、個人として行うのか、それとも法人として行うのかは、
多くの投資家が悩むポイントの一つです。
特に税金の面から見ると、法人化には一定の節税効果が期待できると言われています。
なぜ法人化することで節税効果が期待できるのでしょうか??
法人化によるメリット
法人として不動産投資を行う最大のメリットは、所得税率の違いにあります。
個人の所得税率は最大45%に対して、法人の場合は最大23.2%です。
これにより、収入が一定以上の方は、
不動産投資を法人化することで節税効果が期待できるでしょう。
例えば、年間の不動産収入が2,000万円、経費が1,500万円の場合、所得は500万円となります。
この所得に対して、個人・法人の所得税負担額を比較すると以下のようになります。
項目 | 個人 | 法人 |
所得税率 | 最大45% | 最大23.2% |
所得税負担額 | 225万円 | 116万円 |
このように、所得が高い場合、法人として不動産を運用することで、
節税効果をもたらす可能性が高まります。
しかし、法人化には設立費用や維持費、会計処理の手間など、
考慮すべきポイントも多いため、一概に法人化がおすすめとは言えません。
投資の規模や目的、将来の展望など、総合的に判断することが重要です。
不動産投資で節税するべき人は?
不動産投資は、現物資産投資としてメジャーな投資商品です。
そして、節税効果に期待して検討を始める方も少なくありません。
しかし、不動産投資をすることで、
全ての人が高い節税効果を受けられるというわけではないことを覚えておきましょう。
具体的にどのような人が不動産投資での節税効果を最大限に活用できるのか、
見ていきましょう。
課税所得900万円以上の人から節税効果が高い?
シンプルなお話になりますが、
年収が高い人ほど、所得税の税率が高くなるため、節税効果を実感しやすいでしょう。
一般的に、節税効果が期待できるとされるのは、
税負担の大きい年収が900万円を超える人たちです。
例えば、年収1,200万円のサラリーマンAさんと、
年収600万円のサラリーマンBさんがいるとします。
Aさんの場合、不動産投資による節税効果は、Bさんよりも大きくなります。
年収には、約2倍の開きがある一方で、
徴収される所得税の金額には、約3倍の開きが生じます。
人物 | 年収 | 税率 | 所得税額 |
Aさん | 1,200万円 | 33% | 396万円 |
Bさん | 600万円 | 23% | 138万円 |
課税税率・課税所得の高い人ほど、節税効果を多く享受できるため、
「税負担が他の人より重い・・・」
と思っている人は、まず不動産投資を学ぶことから始めてみましょう。
節税効果を最大化する物件の選び方
不動産投資における節税効果を最大限に引き出すためには、
物件選びが非常に重要です。
物件の立地、築年数など、様々な要因が節税効果に影響を与えるため、
節税効果を得られる物件の特徴を抑えておきましょう。
立地による節税効果の違い
基本的に都心部の物件の家賃は高く、
地方物件の家賃は都心ほど高額ではない場合がほとんどです。
投資用不動産は、収益還元法という計算方法をもとに価格が算出されています。
物件価格 = 純利益(家賃収入-経費)÷還元利回り
の計算式で物件価格で決まるので、
家賃収入が高額な程、物件価格も高くなります。
その結果、物件価格も高額になるため、減価償却により経費計上できる金額も高くなり、
節税効果に期待することができるということです。
立地 | 初期投資 | 家賃収入 | 節税効果 |
都心部 | 低 | 高 | 〇 |
地方都市 | 高 | 低 | △ |
築年数による節税効果の違い
不動産投資の節税効果において、
築年数の違いは効果に大きな違いをもたらします。
その理由は、耐用年数の違いです。
新築物件や築年数が浅い物件は、減価償却費が高くなります。
これは、新しい建物の耐用年数が長いため、より長期間にわたって減価償却を行うことができ、
節税効果に期待ができると言われています。
一方で、築年数が古い物件は、減価償却費が低くなります。
これは、建物の耐用年数が短くなるため、減価償却の恩恵を受ける期間が限られるからです。
まとめ
不動産投資において節税することは可能ですが、
不動産及び税務知識も必要になります。
そのため、「不動産投資は節税できる」と頭にはあっても
実際に行動に移せている人は一握りでしょう。
不動産の専門知識が必要な部分は、不動産会社のプロへ。
税務知識が必要な部分は、税理士に相談することをおすすめします。
まず第一歩として、不動産投資のアドバイスは、
プロパティエージェントにお任せください。
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