不動産投資のやり方|購入前から運用中までの具体的な運用・管理方法と注意点

不動産投資のやり方|購入前から運用中までの具体的な運用・管理方法と注意点

不動産投資は長期的に収入を得られることから、副収入や年金代わりになりうる点が魅力です。

とはいえ、ローンを組んだり、購入後も運用・管理が必要だったりすることから、「やってみたいけど難しそう、失敗するのが怖い」と感じるかもしれません。

しかし、良い不動産会社をパートナーに選びさえすれば、手厚いサポートを受けられるため、手間や負担をかけずに収益を上げることが可能です。

今回の記事では、超初心者向けに不動産投資の具体的な方法や、成功させるためのコツ・注意点を解説します。

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不動産投資の「物件購入まで」の具体的なやり方

不動産投資を始めるために必要な期間は、準備段階も含めて3ヶ月程度と考えておくと良いでしょう。

物件購入までの流れとそれぞれにかかる期間の目安は以下です。

  1. 情報収集(2週間)
  2. 不動産会社を探す(2週間)
  3. 物件を探す(1ヶ月程度)
  4. ローンの事前審査を受ける(2日~1週間程度)
  5. 契約・ローンの本審査を受ける(1~2週間程度)

それでは、段階ごとの内容や注意点を確認していきましょう。

STEP1:情報収集

まずは不動産投資に関する情報を収集します。不動産投資に関する一般的な知識はもちろんのこと、購入予定エリアのニーズや相場について把握しておくことも重要です。

情報収集の方法としては以下のようなものがあります。

【1】書籍

書籍は、不動産投資の一般知識を体系立てて得るのに向いています。

必ず専門家が書いていますので、信憑性が高いのも大きなメリットです。情報が古い場合もありますので発行年を確認しましょう。

【2】インターネット

インターネットは、手軽に最新情報を得られる手段として有効です。

間違った情報もありますので、サイトの信頼性はしっかり見極めましょう。

【3】セミナー

不動産会社などが開催しているセミナーも良い情報収集の場です。

トレンドに合った情報を聞けて、不明点があればすぐに質問できます。地方に住んでいる方はオンラインセミナーを利用すると良いでしょう。

【4】先輩オーナーから話を聞く

すでに不動産投資を行っている知人がいるのであれば、直接話を聞くのも良いでしょう。

メリット・デメリットを含めた、生きた情報を聞けます。不動産会社の中には先輩オーナーと交流できる機会を設けているところもありますので、そうした場を利用するのもおすすめです。

自身の投資目的を定め、不動産投資のイメージを固めるためにも、情報収集は念入りに行わなくてはなりません。

少なくとも2週間程度は情報収集の期間を設けるようにしましょう。

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STEP2:不動産会社を探す

情報収集と並行して不動産会社を探します。

すぐ一社に絞るのではなく、複数の会社を比較検討するのがおすすめです。

不動産会社を選ぶ際には、実績はもちろんのこと、自分と相性が良いかどうかも重要なポイントになります。

セミナーや相談会を無料で開催している不動産会社もありますので、まずは話を聞いてみるところから始めましょう。

こちらも情報収集と同じく、2週間程度はかけたいところです。

STEP3:物件を探す

不動産会社を決めたら、次は物件選定です。優秀な不動産会社を選べば、オーナーの投資目的や資金計画に適した物件を提案してくれるので、スムーズに進むはずです。

こちらもすぐに決めるのではなく、複数の物件を比較検討することが重要です。

また、できる限り現地調査や内覧も行っておきましょう。

不動産投資が成功に終わるか否かは、この物件選びにかかっているといっても過言ではありません。1ヶ月程度はかかると考えて、焦らずに選ぶのがおすすめです。

物件の選び方については、後ほど詳しくご紹介します。

STEP4:ローンの事前審査を受ける

物件を選んだら、ローンを申し込みます。

不動産会社が紹介する提携銀行であれば、不動産会社のサポートを受けられるため安心です。

審査を受けるためには自分(債務者)に関する資料と、物件資料が必要になります。資料は、不動産会社のアドバイスを受けながら準備をするため、そこまで不安にならなくても大丈夫です。

融資審査では個人の属性(年齢、職業、年収など)や自己資金額はもちろんのこと、借入金で購入する物件の収益性もチェックされます。

物件を担保にして融資を行うことから、物件そのものの価値も重視されるためです。

事前審査を申し込んでから審査が下りるまでには、一般的に2日~1週間程度かかります。

STEP5:契約・ローンの本審査を受ける

金融機関の事前審査に通ったら、契約に移ります。

契約を結ぶ前に、不動産会社の宅地建物取引士より、契約条件と物件に関する事項についての重要事項説明を受けます。内容に関しては事前に書面でも送られてきますので必ず目を通しておきましょう。

重要事項説明は契約前の重要な手続きであり、大体1時間かけて行います。

契約を結んだ後はやり直しがききませんので、これまでの取引と食い違う点はもちろんのこと、ささいな疑問点も必ず確認しておきましょう。

重要事項説明が滞りなく済めば、契約を締結します。契約時には物件価格の5~10%程度の手付金を支払うのが一般的です。

契約締結後、ローンの本審査を受けます。本審査は事前審査より時間がかかるため2週間~1ヶ月程度はかかると考えておきましょう。

不動産購入に必要な初期費用

不動産投資は、ほぼローン必須の投資方法、むしろローンを組んだほうがよい投資方法です。「ローン」と聞くと身構えてしまいますが、決して怖いものではありません。

また、この「ローンを組んで投資ができる」という点は、不動産投資のメリットでもあります。

ローンを利用することで少額の資金で大きな投資ができるからです。

このように、小さな力(自己資金)で大きな効果(大規模な投資)を得ることを「レバレッジ(てこ)効果」といいます。不動産投資はレバレッジ効果の高い投資方法でもあるのです。

投資用不動産の物件価格と必要な初期費用の目安を以下にご紹介していきます。

区分
一棟(アパート)
一棟(マンション)
戸建て
物件価格
(目安)※
1,000万~4,000万円
2,000万~5,000万円
5,000万~1億円
1,000万~5,000万円
初期費用
100万~1,200万円
200万~1,500万円
500万~3,000万円
100万~1,500万円

※物件の立地や築年数、状態により物件価格は大きく異なります。

初期費用は不動産価格の10~30%程度用意できれば融資審査に通りやすくなります。ローンを組むからには計画的に返済できるよう、事前に長期的なシミュレーションをしっかり行うことも大切です。

さて、上記の数字を見ると、区分投資、アパートの一棟投資、戸建て投資はそれほど価格に差がないように感じられます。

しかし、投資初心者には断然区分投資がおすすめです。その理由としては、以下3点が挙げられます。

【1】立地の良い物件が多い

不動産投資の対象となるアパートや戸建ては郊外に立地していることが多く、入居ニーズを予想することが困難です。

区分マンションであれば都心の駅近物件も狙えるため、安定した入居率を維持できます。

【2】管理の手間がかからない

一棟投資や戸建て投資は、修繕やリフォームを一軒まるごと自分で行わなくてはなりません。

区分投資であれば共有部分の管理は管理会社に一任できます。管理に手間がかからないため、サラリーマンの副業にも最適です。

【3】流動性が高い

一棟や戸建ては買い手がつきづらく、自分の望んだタイミングで売却できない場合があります。

一方、区分投資は比較的流動性が高めです。特に、好立地であれば買い手に困ることはないでしょう。

不動産の「物件購入後」の具体的なやり方

不動産投資において、不動産購入は「ゴール」ではなく「スタート」です。

ここから運用を行って収益を上げていかなくてはなりません。不動産運用において、特に重要となる対応を具体的に解説していきます。

入居者を探す

不動産運用で最も重要なのは、入居者を探すことです。入居者がいなければ家賃収入が得られず、赤字になってしまいます。

自分で入居者を探すこともできますが、基本的には不動産会社に任せてしまう方が良いでしょう。

不動産会社に任せる方法としては、大きく分けて「専任」と「一般」があります。それぞれのメリット・デメリットは以下の通りです。

方法
メリット
デメリット
専任
一社の不動産会社のみに入居者募集を依頼する
力を入れて募集活動をしてもらえる
情報拡散力が弱い
一般
複数社に入居者募集を依頼する
情報拡散力が強く、入居希望者が集まりやすい
他社が入居者を見つけた場合タダ働きになるため、募集活動に力を入れない会社もある

どちらが正解ということもありませんので、自分に合った方法を選ぶと良いでしょう。

委託後は放置するのではなく、不動産会社がしっかり募集活動を行っているかを確認しましょう。

また、いくら効果的な募集活動を行っても、物件自体に魅力がなければ入居者は現れません。

前述でもお伝えした通り、都心のワンルームマンションなど、入居ニーズの高い物件を選ぶことが、入居者を確保するための最重要項目です。

空室になると分かった瞬間すぐに対応が必要

入居者を見つけたからといって将来にわたって安泰というわけではありません。

特に、ワンルームマンションの入居期間は2~6年程度と短いため、入れ替わりの空室期間を短くする対策が必要です。

一般的には、退去する1~2ヶ月前に退去者から連絡が来ますので、退去の連絡がきたその日から次の入居者を探す必要があります。

また、退去後にはすみやかにハウスクリーニングを行い、次の入居者がいつでも入居できる状態にしておかなければなりません。

ここで重要なのが管理会社との連携です。普段から管理会社とコミュニケーションを取っておき、スムーズに手続きやハウスクリーニングが進められるようにしておきましょう。

また、退去前に次の入居者と契約を結ぶ「先行契約」を行えば、一般的に3ヶ月程度かかる入れ替え期間を2週間程度まで短縮することも可能です。

退去が発生した際、どのように入居者募集、契約を行うのか、ハウスクリーニングはいつの時点で入れるのか、あらかじめ不動産会社に確認しておくと良いでしょう。

以下の動画では、本メディア運営会社の「プロパティエージェント株式会社」が、入れ替え期間を2週間に短縮するための仕組みを解説しています。よろしければご覧ください。

関連動画:入居率99.5%以上!不動産投資の最重要指標をこれほど高水準でキープできるのはなぜか?

数年、数十年に一回修繕が必要

マンションは経年とともに劣化するため、修繕が必要になります。

また、修繕の方法は専有部分(部屋の内部)と共用部分で異なるので気を付けましょう。それぞれの内容と注意点を以下に解説していきます。

【1】専有部分の設備交換・修繕

専有部分(室内)の設備に関しては、オーナー自身で交換・修繕を行わなくてはなりません。

主な設備と交換時期の目安は以下の通りです。

  • 給湯器:10年
  • 水栓:10年
  • ガスコンロ:10年
  • IHコンロ:10~15年
  • エアコン:10~13年

設備は必ず劣化します。しかし、交換時期や費用は予測できます。

部屋にある設備を整理し、修繕費用を長期シミュレーションに組み込んでおけば、急な出費に慌てることもないでしょう。

購入時に優秀な不動産会社を選んでいれば、修繕費用も考慮したシミュレーションを提案してくれるので安心です。

【2】共用部分の修繕積立金の支払いと修繕計画の把握

外壁や玄関、廊下などの共用部分はマンションの管理組合が管理・修繕を行います。一般的には管理組合が委託した管理会社が行うと考えておくと良いでしょう。

オーナーは管理組合に対し、毎月修繕積立金を支払わなくてはなりません。集められた修繕積立金は、大規模修繕にあてられます。大規模修繕は12~18年に1回行われるのが一般的です。

しかし、管理組合(管理会社)によっては適切に修繕費を積み立てていない場合もあります。

修繕積立金が多過ぎるのも無駄な出費になりますが、少な過ぎるのも問題です。大規模修繕時に費用が足りず、追加で徴収され、想定外の出費が生じてしまいます。

オーナーは漫然と修繕積立金を支払うのではなく、その額や修繕計画が適切かどうかもしっかり見極めなくてはなりません。

不動産の管理方法は3通り

上記でご紹介したとおり、不動産は購入後もさまざまな管理が必要です。

時間も手間も取られますし、ある程度のノウハウが必要であるため、「面倒くさそう」、「難しそう」と二の足を踏んでしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、不動産管理は必ずしも自分で行う必要はありません。プロに管理・運用を任せることも可能です。

不動産の管理方法は、大きく分けて以下の3種類があります。

  • 自己管理
  • サブリース
  • 不動産会社への委託

それぞれの特徴やメリット・デメリットをご紹介します。

自己管理

自己管理とは、上記でご紹介した賃貸管理・建物管理を全て自分で行う方法です。業者に委託しないため手数料がかからず、その分経費を安く抑えられます。

しかし、不動産や賃貸に関する知識や経験が豊富にない限り、自身で管理することは難しいでしょう。

それに加え、不動産に関するトラブルは昼夜を問わず発生します。災害や水漏れ、入居者同士のトラブルが発生した時など、365日24時間いつでも対応しなければなりません。

特に、副業として不動産投資を行っている会社員が自己管理するのは不可能といわざるをえないでしょう。

サブリース

サブリースとは、サブリース会社にそのまま部屋を貸し出す方法です。不動産会社は借り上げた部屋を第三者に貸し出し、その家賃収入からオーナーにリース料を支払います。

不動産管理を一切する必要がなく、空室が生じても、家賃はサブリース会社からオーナーに支払われるシステムです。

また、家賃の回収はサブリース会社が行ってくれるため、不動産投資に手間をかけたくない人には魅力的です。

しかしながら、サブリースにはさまざまな問題点もあります。

まず、リース料は通常の家賃収入より1~2割程度低くなるのが一般的です。

また、リース料は一定ではなく、定期的に見直されます。リース料を大幅に減額され、ローン返済額を下回るケースもあるため注意が必要です。

不動産会社への委託

上記で解説したとおり、忙しい人や不動産に関する知識、経験の少ない人は自己管理で不動産運用するのは困難です。そのような場合は、不動産会社に管理を委託すると良いでしょう。

不動産管理・賃貸管理に関する豊富なノウハウがあるため、入居者を募集する時やトラブル発生時に適切な対応を取ってもらえます。

空室が出ればそれだけ家賃収入は少なくなりますが、好立地の物件であれば空室リスクが少ないため、不動産会社委託の方が有利です。

しかし、管理会社によって管理能力には大きな差があります。悪質な場合は管理費だけとって管理はほったらかしという場合もありますので注意が必要です。

複数の不動産会社を比較し、サポート力の高いところを選びましょう。良い不動産会社を選びさえすれば、後は不動産運用を任せられます。

不動産投資の絶対守りたい注意点

不動産投資ははじめが肝心で、物件選びはもちろんのこと、不動産会社選びも重要です。

不動産投資を行ううえで重要な物件と不動産会社を選ぶ際の注意点を解説します。

物件の選び方

不動産を選ぶ際、重要なのは長期的に安定した需要が望める物件であるかどうかです。

購入価格や利回りなど分かりやすい数字に目が行きがちですが、そればかりを基準にして選んでしまうと、入居者が現れず収益が上げられない、という結果にもなりかねません。

以下の点に注目して、慎重に物件を選ぶようにしましょう。

【1】好立地の物件を選ぶ

どのエリアの物件を購入するかによって、不動産投資が成功するかどうかが決まるといっても過言ではありません。

「好立地」とされるエリアの特徴はさまざまであり、住む人によっても優先順位は異なりますが、以下のような点は押さえておくと良いでしょう。

▼好立地物件の条件例

  • 駅から近い(徒歩5分以内)
  • ターミナル駅との接続がスムーズ
  • スーパー、飲食店、コンビニエンスストアなど周辺施設が充実している
  • 警察署が近くにある、外灯が設置されているなど安全性が高い
  • 再開発が予定されているなど、エリア自体に将来性がある

【2】そのエリアのニーズにあった物件を選ぶ

好立地であればどのような物件でも需要があるとは限りません。例えば、単身世帯のサラリーマンや学生の多いエリアでファミリータイプのマンションを購入しても、思うように入居者が付かないということもありえます。

自分が選んだエリアの世帯構成や周辺環境を調査し、ニーズが高そうな物件を選ぶことが重要です。

不動産会社の選び方

不動産会社を選ぶ際には、以下の点に気をつけましょう。

【1】一棟管理の経験はあるか

たとえ区分投資を行う場合でも、一棟管理の経験がある不動産会社を選びましょう。

長期的に一棟で管理をした経験がない不動産会社だと、大規模修繕も含めた運用シミュレーションを適切に組めない場合があるためです。

【2】リスクヘッジも含めた長期的計画を提案してくれるか

先ほどご紹介した通り、不動産投資のリスクは予想可能なものが多いため、最初から長期的計画に組み込んでおけば想定外のトラブルや出費は回避できます。

しかし、不動産投資初心者がリスクも含めた運用計画を立てるのは困難です。そうしたリスク面も初めにしっかり伝えてくれる不動産会社を選びましょう。

【3】対応は迅速かつ丁寧か

不動産投資は不動産会社の全面的なサポートが必要です。相談してもなかなか返事が来ない、適当な返事しか返ってこないのでは話になりません。

不動産会社選びの段階で、どのような点でも納得がいくまで質問しましょう。その際、答えに詰まったり、面倒そうな態度を見せたりする不動産会社はNGです。

どのような質問をしても丁寧に答えてくれる不動産会社は、知識や経験はもちろんのこと、対応力も十分であると判断して良いでしょう。

10年、20年と続く不動産投資において、不動産会社や担当者は大切なパートナーになります。

実績豊富な不動産会社であれば、物件の提案から事前の長期シミュレーションの作成、リスクヘッジ、出口戦略にいたるまで、あらゆる面でサポートしてくれるはずです。

不動産投資の成功イメージ

不動産投資において最も重要なのは、投資目的を明確にすることです。単に「儲けたい」というのではなく、不動産投資を通じて、自分の人生をどのように良くしていきたいかを具体的に考えてみましょう。

目的がはっきりすれば、どのような物件を、どのように運用していけば良いのかが自然に見えてくるはずです。

それでは、理想の不動産投資のイメージを3例ご紹介します。ご自身の「理想の投資像」を見つけるための参考にしてください。

盤石な老後の不労所得になること

不動産投資を始める理由として、「退職後の年金代わり」を挙げる人は少なくありません。不動産投資は、長期的に安定した収入が得られるため、盤石な老後の不労所得になりえます。

例えば、現役時代に都心の新築マンションを購入したとしましょう。最初は返済額がかさみ、思うように収益を得られないかもしれません。

しかし、生活費はサラリーマンとしての給料から賄えますので、焦らずコツコツ返済を行います。

するとリタイア時にはローンを完済し、後は安定した家賃収入を生み出してくれる物件が残るというわけです。

都心のような好立地のマンションであれば、築古になっても入居ニーズや資産価値が大きく下がることもなく、老後の資産として役立ってくれるでしょう。

戦略的な不動産投資

不動産投資は1件購入して終わりではありません。特に、区分マンションの場合は初期費用が比較的少額で済むため、2件、3件と購入していく人も意外に多いのです。

区分マンションを複数所有することには、以下のようなメリットがあります。

【1】リスクの分散ができる

区分マンションを複数所有する最大のメリットはリスクの分散ができるという点につきます。1室しか所有していなかった場合、その部屋に入居者がつかないと家賃収入は0になってしまいます。

しかし、複数の部屋を所有していれば、一つの部屋に空室が生じても、他の部屋の家賃収入でカバーできます。

【2】複利効果がある

複利とは、得た利益から別の利益を生み出すことを指します。

不動産投資が軌道に乗り、安定した家賃収入を得られるようになったら、それを元手にして新しい不動産を購入することも可能です。

その2件目の物件がさらに新しい利益を生み出すことから、一室所有の時よりも収益が大きく膨らみます。

【3】融資が下りやすくなる

1件目の不動産運用が成功しているという実績があれば、2件目の融資はより下りやすくなる可能性があります。

【4】不動産運用の幅が広がる

区分マンションを一室しか所有していない場合、今後の選択肢は「このまま運用を続ける」か「売る」の2つしかありません。

しかし、2件目を購入すれば、例えば「1件目を売却して2件目のローン返済に当て、収支をプラスにする」といった選択も可能です。

所有している部屋が多くなればなるほど、戦略的な運用ができ、不測の事態にも対応しやすくなります。

区分から一棟へのチャレンジをする人もいる

1件目の区分投資から2件目、3件目と増やしていくのと同様に、区分投資から一棟投資にステップアップするのもさまざまなメリットがあります。

一棟投資であれば、共有部分の管理も自分自身で行えます。戦略や予算に合わせ、自由に手を加えられるという点は、区分投資にはない大きな魅力です。

ただし、一棟投資は区分投資とは異なる知識やノウハウが必要です。

一棟投資へのステップアップを望むのであれば、まずは区分投資から行い、管理会社のノウハウを吸収しつつ資金を貯めることをおすすめします。

目標に向けてコツコツと取り組めば、一棟投資で本業として「大家さん」をするというライフプランも夢ではありません。

不動産投資を成功させるには「まとめ」

不動産投資のやり方と成功させるためのコツを解説しました。いろいろな話をしましたが、特に重要なポイントは「不動産会社選び」と「物件選び」です。

  • サポート力の高い不動産会社をパートナーに選ぶ
  • 将来にわたり安定した需要が望める物件を選ぶ

この2つのポイントさえ押さえれば、不動産投資が成功する確率はグンと上がります。

しかし、「選ぶ」ためにはある程度の知識が必要です。焦って不動産投資を始めるのではなく、まずは書籍やインターネット、不動産会社が開催するセミナーなどで、じっくり情報収集しましょう。

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