【 目次 】
「初期費用10万円から始められる」「税金対策になる」といった理由から、サラリーマンをはじめとして多くの人が取り組んでいるワンルームマンション投資。
しかし、ネット上には「ワンルームマンション投資はやめとけ」「ローン返済地獄になる」といったマイナスの意見が数多く見受けられます。
この記事ではそもそもワンルームマンション投資とは何か、ワンルームマンション投資はやめとけと言われる理由、それでも投資家が多いのはなぜなのか、そのメリットやリスクについて詳しく解説します
ワンルームマンション投資とは?
ワンルームマンション投資とは、分譲マンションを一室単位で購入し、賃貸物件として貸し出す形で運用する投資法です。
物件購入時には自己資金や金融機関からのローンを利用して購入資金を調達します。賃貸に出した物件からの家賃収入(インカムゲイン)が主な収益源となり、この収入からローンの返済や管理費、修繕費などの経費を差し引いたものが実質的な利益となります。
また、物件の価値が時間とともに上昇すれば、売却益(キャピタルゲイン)を得ることも可能です。特に東京都心部などの人気エリアでは、地価が上昇しやすく、物件の価値も上がりやすいとされています。
しかし、運営には管理費や修繕積立金、固定資産税などの経費が発生するため、これらを見込んで収支計画を立てることが不可欠です。また、空室リスクや入居者トラブルなどのリスク管理も重要です。
安定した収益を得るためには、適切なリノベーションや設備投資で物件の競争力を維持することも重要です。そのためには信頼できる不動産管理会社を選び、長期的な視点で計画的に運営する必要があります。
ワンルームマンション投資が「やめとけ」と言われる理由
なぜワンルームマンション投資は「やめとけ」と言われるのでしょうか。
このような意見の背景には、ワンルームマンション投資のむずかしさがあります。(一方で、この「むずかしさ」は、「不動産投資初心者が個人で行うには簡単ではないが、投資に詳しい専門家に任せることで運用益が継続的に得られる可能性が高い」という意味ともいえます。)
価格の安さやフルローンも可能であることから始めやすいワンルームマンション投資ですが、大きく分けて8つのリスクが存在します。
① 空室リスク
② 家賃下落リスク
③ 価格下落リスク
④ 家賃滞納リスク
⑤ 金利上昇リスク
⑥ 災害リスク
⑦ 修繕リスク
⑧ 倒産リスク
このなかで、「空室リスク」「家賃下落リスク」「家賃滞納リスク」は投資するうえで最も重要なリスクの一つです。
ワンルームマンション投資において、家賃収入はローン返済に充てられるためキャッシュフローに直接かかわってきます。そのため家賃収入にかかわるリスクが高ければ高いほど損をしやすくなり、適切な物件選びが必要不可欠です。
この物件選びのむずかしさが「ワンルームマンション投資はやめとけ」と言われる理由の一つになっています。
そうはいっても、実際にワンルームマンション投資で利益を得ている人がいることも事実です。なぜワンルームマンション投資の投資家が多いのか、メリットと失敗事例と合わせてこの後解説していきます。
ワンルームマンション投資の市場動向
ワンルームマンション投資を知り、成功するためには、まず市場での需要傾向などをおさえておく必要があります。近年の市場動向について見ていきましょう。
都内のワンルームマンション市場動向
ワンルームマンション「投資」は、投資であるからには「資産を増やす」、つまり利益を出さなければ意味がありません。
利益を確実に狙える物件として東京都内のものをおすすめしたいこと、地方物件まで候補を広げると難易度が上がることから、ここでは都内物件について近年の市場動向を見てみます。
出典:投資用[ワンルーム]マンション市場動向(長谷工総合研究所)
不動産経済研究所の公表資料によると、ここ数年の首都圏投資用マンションは供給戸数が減少傾向にあるものの、平均価格と分譲㎡単価は上昇しています。また供給エリアによる分譲数は、都内23区がそれ以外の首都圏エリアを合わせた数よりも上回っていることがわかります。
供給が減少しているのは建築資材の高騰の影響もあるようです。そのため平均価格自体は2024年が3,259万円で2023年と比較して0.8%下落しているものの、平均面積が縮小したことから㎡当たりの単価が上昇していると考えられます。
一方、賃料はいずれのタイプでも右肩上がりとなっています。
出典:不動産市場動向データ集(全国宅地建物取引業協会連合会 不動産総合研究所)
依然として東京都、中でも23区の需要は高いといえるでしょう。
なお、ワンルームマンションの価格相場は、人気の東京・神奈川エリアだと1,500万円〜3,000万円ほどの価格帯です。新築・中古や立地によって異なるため、価格の選択幅は広いといえるでしょう。
新築と中古ワンルームマンションの比較
ワンルームマンション投資を行う場合、新築と中古どちらがよいかは、投資初心者にとって関心の高い問題ではないでしょうか。
新築ワンルームマンションと中古ワンルームマンション、それぞれのメリットとリスクについては後で紹介しますが、ここでは市場における価格を一部、比較してみます。
不動産経済研究所による平均価格と民間の不動産会社が提供した中古マンション物件の価格とを比較した場合、会社や物件の築年数などの差もあるものの、約600万円~700万円の差があるといわれています。
少し古い 資料になりますが、国土交通省の「不動産市場動向マンスリーレポート」(最新公表日:平成31年3月8日)では、以下のような差がありました。
地域 | 平均価格【新築】 (単位:万円) |
平均価格【中古】 (単位:万円) |
価格差 (単位:万円) |
東京都 | 7,577 | 4,021 | 3,556 |
首都圏 | 5,653 | 3,294 | 2,359 |
近畿圏 | 3,756 | 2,395 | 1,361 |
大阪圏 | 3,513 | 2,589 | 924 |
あくまで平均値ではありますが、新築と中古に大きな差があることがわかります。
しかし、「安く手に入ったほうが利回りが高くなるなら、新築のほうが良いのでは?」と考えるのは早計です。これについては後ほど解説します。
立地が価格に与える影響
不動産賃貸経営で継続的に利益を出しリスクを軽減することを考える場合、立地が非常に重要になります。特にワンルームマンション投資では、立地は最優先で考えるべき課題です。
もちろん、立地以外にもその地域の需要調査(ターゲット層の絞り込み)や地域全体の環境の調査、管理体制の確認なども必要です。しかしワンルームマンション投資の場合は、ワンルーム=主に単身世帯者をターゲットとしているため、居住者のライフスタイルがある程度絞られてきます。
ある程度乗降者数の多い駅から距離が近く、主要な商業施設がそろっており利便性が高いエリアにあることは、ワンルームマンションを求める層に選ばれるための必須条件といえるでしょう。
立地が良ければ高い水準の家賃を維持できる可能性が高くなります。逆に、立地が悪ければ家賃を同じ広さの駅近物件よりも低く設定するなど、他の付加価値を考える必要が出てきます。
ワンルームマンション投資の基礎知識
ここではあらためて、実際にワンルームマンション投資を行う前におさえておきたい基礎知識を確認していきます。正しい知識を得てから具体的な物件探しを始めることで、失敗を可能な限り防ぐことができます。
意外と維持費がかかるワンルームマンション投資
ワンルームマンション投資には、物件の購入費用以外にも様々な運営費用が発生します。
例えば、毎月のローン返済と管理費に加え、物件が古くなれば修繕費が必要になります。入居者が退去した際には、クリーニング費用やリフォーム費用も発生します。特に長期間の入居後は、設備の更新や内装のリニューアルが必要になる場合があります。
さらに、固定資産税や都市計画税といった税金も毎年支払う必要があり、これらは物件の評価額に基づいて計算されます。
加えて、物件を貸し出すためには火災保険や地震保険などの保険料も必要です。そして、こうした物件の管理を賃貸管理会社に委託する場合は、管理委託料が発生します。
これらの運営費用をしっかりと見積もり、毎月のキャッシュフローを正確に把握することがワンルームマンション投資では必要不可欠です。
物件の購入方法と運用の仕組み
ワンルームマンション投資における物件の購入は、基本的に金融機関から融資を受けて購入します。
そして購入した物件を入居者に貸し出して家賃収入を元手に、借入を返済していくことで、融資の大部分を家賃収入で返済することができるため、手元のお金をほとんど使わずに不動産を所有することができるのです。
このように少ない自己資金で始めることができることから、多くの人がワンルームマンション投資を行う理由の一つとなっています。
ただ、前で述べた通り、物件の購入費以外にも費用が掛かるため、成功している人は自分に合った最適なプランで投資を行っています。
自身に合った運用プランを見つけるには、プロの意見が一番の近道です。
ワンルームマンション投資の目安となる利回りとは
ワンルームマンション投資において、どの程度の利回りがあれば成功といえるのでしょうか。一例として都内ワンルームを挙げて考えてみます。
第51回不動産投資家調査(2024年10月現在)では、都内ワンルームマンションの利回りは3.8~3.9%となっています。この数字に近い物件を選ぶことがまず一つの目安、目標になります。
比較として、投資の代表的な手法である株式の2024年1月~2025年3月における平均利回りは、2.0~2.6%程度となっています(グロース市場はさらに低いため除く)。投資信託では平均利回りは3%~10%と言われますが、海外株式を組み入れないと5%以上は難しく、リスクも高くなります。
以上から考えると、ワンルームマンション投資の利回りは、リスク度合いと安定性から見て魅力的な数字といえるのではないでしょうか。
ただし、都内マンションは2025年現在も値上がりしているため若干利回りは下がっている可能性があることに注意が必要です。
■出典
第51回不動産投資家調査(日本不動産研究所)
その他統計資料「株式平均利回り(2025年3月)」(JPX 日本取引所グループ)
やりがちなワンルーム投資の失敗事例
ここでは、ワンルーム投資で実際に損をしてしまう人がやりがちな失敗事例を見ていきましょう。
立地選びによる失敗
繰り返しますが、不動産投資において、立地選びは重要です。
需要の少ないエリアや治安の悪い地域、交通の便が悪い場所など、立地の悪い物件を購入することで、空室が続き家賃収入が得られない失敗事例があります。
家賃収入を得ることができなければ、収入がゼロになり、その結果、ローンの返済をすべて自己資金で行わなければなりません。これは投資家にとって大きな負担となります。
空室が長期間続くと、賃料を下げて入居付けをしなくてはなりません。加えて、一般的に投資用不動産の市場価格は、賃料から逆算する収益還元法という計算方法で決定されるため、賃料の下落は物件価格(資産価値)の低下に直結します。
こうした失敗を防ぐためには、物件の立地をきちんと調査し、将来的な賃貸需要や不動産価値を正しく見積もることが必要です。立地選びの際には、交通アクセスの利便性、周辺の治安、地域の発展性などを総合的に評価することが求められます。
物件の適切な管理ができておらず価値を下げてしまう失敗
物件の管理を怠ったり、質の低い管理会社に任せてしまうと不動産価値を下げることにつながり、結果として家賃収入の低下だけでなく、売却時の売値が本来の価値よりも下がってしまうことになります。
ワンルームマンション投資は、長期にわたって不動産を運用していきます。
不動産は、何もしなければ建物や共用部分のメンテナンスが行き届かず、物件は劣化していきます。加えて、住環境が悪化すれば入居者の満足度は低下し、退去者の増加や新規の入居ニーズが下がり空室が長期化してしまう恐れも生じます。
また、メンテナンスが遅れれば修繕費がさらに必要になる可能性もあります。その結果、最終的にその不動産を売却するとき、不動産価値が大幅に低下し、想定した売値で売却できないことにもなりかねません。
したがって、不動産を活用し安定して収益を得るためには、物件の適切な管理が必要不可欠です。収益性の高い物件を購入することに加え、適切な管理会社を選ぶこともワンルーム投資では重要です。
管理会社を選ぶ際には、実績や評判、提供されるサービス内容をしっかりと確認することが大切です。契約前には管理会社の担当者と直接会い、信頼関係を築くことができれば、安心してワンルームマンション投資を行えるでしょう。
多くの人がワンルームマンション投資に取り組む3つの理由
ここまで見てきたように、ワンルームマンション投資には、現物不動産投資であるがゆえの様々なリスクが存在します。それでもなぜ多くの人がワンルームマンション投資に取り組むのか。その理由について解説していきます。
少ない資金でも始められる
マンションやアパートの一棟投資は、融資を活用したとしても数百万~数千万円の頭金が必要となる場合がほとんどです。このため、初期投資額が高く、資金力が求められることから、取り組むハードルは高いと言えるでしょう。特に、複数の物件を所有する場合にはさらに多額の資金が必要となり、リスクも大きくなります。
一方、ワンルームマンション投資は全体でも数千万円程度の物件が多く、融資を受ける場合の頭金など初期費用を抑えて始めることが可能です。
またワンルームマンションは物件の担保評価が高いため、金融機関からの融資が受けやすく、自己資金が少なくても投資を開始できます。
このように、少額の資金で始められるため、初心者や資金に余裕がない方でも手軽に投資を始められることはワンルームマンション投資の強みと言えるでしょう。
物件を売却しやすい(流動性が高い)
ワンルームマンションは一棟物件や戸建て物件と比較して売却がしやすい傾向があります。
投資資産が「どれだけ簡単に現金化できるか」を示す度合いを、「投資の流動性」と呼びます。流動性が高ければ現金化しやすく、低ければ売りづらいということになります。
一般的に不動産は、株式や債券よりも流動性が低い投資資産といわれます。価格の高さや取引に時間がかかることなどが理由ですが、その中でも投資物件としてのワンルームマンションは、比較的価格が安く、条件の良い物件ならば需要が途切れずにあるため、売却しやすくなります。
また、立地条件によっては売却益も期待できるというメリットがあります。
立地選びで間違えなければ賃貸需要が高くなる(安定運用が見込める)
ワンルームマンションは、立地(主要な駅から徒歩圏であることや、周辺の利便性の高さなど)が良ければ、新築・中古を問わず、入居希望者は集まりやすくなります。
現在の日本では、晩婚化が進んでいる背景などもあり、単身者の賃貸ニーズは非常に高い水準となっています。そのため、単身者向けワンルームマンションは安定した賃貸ニーズにより安定した運用が可能になっています。
例えば、東京23区やその近郊のワンルームマンションであれば、単身者、学生、若い社会人などの需要が高く、これらの層は就職や進学といったタイミングで賃貸物件を必要とします。
また、都心部では常に再開発やインフラ整備が進んでおり、また全国的に人口が減っているのとは対照的に、人口増加が見込まれています。需要の高い東京23区やその近郊では、土地の価値が上昇しやすいため将来的な資産価値の増加も期待できます。
立地選びで間違えさえしなければ、ワンルームマンション投資は安定した賃貸需要を生み、空室リスクが低くなることから低リスクで運用できます。
インフレ対策になる
一般的にワンルームマンションを含む不動産は、インフレ対策になると言われます。不動産がインフレに強い理由としては以下が挙げられます。
- インフレになると物価が上昇し貨幣価値が下がるが、不動産は現物資産であるため、物価上昇に伴い価値は維持または上昇する傾向がある
- 不動産投資による家賃収入はインフレによって物価が上昇しても大きく下がることは考えにくく、上昇する可能性もある
- 貨幣価値が下がるため不動産ローン残高が実質的に目減りする(ただし金利が上がる可能性があるため注意が必要)
今後、日本においては金利上昇政策からインフレが進むと予測されています。資産は分散投資することがリスクヘッジの基本のため、ポートフォリオに不動産を組み込むことはおすすめの運用方法です。
またワンルームマンションは流動性が比較的高いため、物件価格がインフレにより上昇した場合は、売却益を得られる可能性もあります。
運用に比較的手間がかからない
不動産投資を行う上で、以下のような管理業務が発生します。
- 入居付けや家賃の回収といった、入居者周りの管理を行う「賃貸管理」
- 修繕計画の作成や実行といった物件維持の管理を行う「建物管理」
ワンルームマンション投資では、一棟物件のような大規模修繕計画策定や複数の居住者対応は不要のため、個人で管理を行うケースもあります。しかし一般的には管理会社に委託する場合がほとんどです。
管理業務を委託すると、手数料の支払いが生じますが大幅に運用にかかる手間が軽減されるため兼業不動産投資家のほとんどの方が管理委託契約を利用しています。
管理会社を利用する場合は、管理費用を差し引いた利回りを考えて物件を選ぶようにしましょう。
ワンルームマンション投資は新築と中古、どっちが良い?
ワンルームマンション投資を検討している人にとって、新築と中古のどちらを選ぶかは気になるポイントではないでしょうか。投資目的や予算、リスク許容度などによって変わりますが、いずれを選ぶにしても、しっかりとメリットとリスクを比較検討した上で判断することが重要です。
新築ワンルームマンション投資のメリット
新築ワンルームマンションのメリットは、以下の点が挙げられます。
高い入居率が期待でき空室リスクを抑えられる
新築物件は最新の設備やデザインが揃っているため、入居者にとって魅力的で入居募集がしやすく、高い入居率が期待できます。
設備のトラブルが少ない
新築のため修繕や設備不良のリスクが低く、初期投資費用を抑えられます。
中古よりも家賃を高く設定できる可能性がある
同じ広さ、同じ立地、似た条件の物件ならば、中古よりも新築のほうが家賃を少し高く設定していても選ばれる可能性が高くなります。
新築ワンルームマンション投資のリスク
新築ワンルームマンションのリスクは以下の点が挙げられます。
購入価格は割高の傾向(新築プレミアムによる)
新築プレミアムとは、まだ誰も住んだことのない新しい物件だからこそ生まれる特別な価値を指します。たとえ築年数が浅くても、一度でも人が住んだ物件は一般的に新築時よりも価値が下がります。新築プレミアムとは、この新築物件の価格と、中古物件の価格との差として捉えることができます。
新築ワンルームマンションは新築プレミアムの影響から価格は割高と考えられます。そのため、購入後はすぐに物件が「中古」として扱われ、資産価値が急激に下がるリスクがあります。
利回りが低くなる可能性がある
購入価格が割高になるということは、賃料収入がもしも予定どおり得られなかったり、予定していた家賃設定で稼働しなかったりした場合、利回りが低くなるおそれがあります。
売却益は期待できないケースもある
通常、不動産価格は短期間に大きく上昇することは少なく、また、築年数を経るごとに価格は少しずつ下がっていきます。新築で購入していると売却する時点では購入時の価格を超えることは期待できないかもしれません。
ただし、現在の不動産市場ではマンション価格は上昇を続けているため、売却益が得られる可能性もあります。
中古ワンルームマンション投資のメリット
中古ワンルームマンションのメリットは、以下の点が挙げられます。
価格が新築より安い
中古物件は新築よりも購入価格が抑えられるため、初期投資が低く済みます。
物件が存在しているため選択肢が多く、管理状態なども確認できる
既存の物件市場に多くの選択肢があり、立地や規模など、条件に合った物件を見つけやすくなります。また物件の管理状況を実際に見て状態や瑕疵の有無を確認できます。その他、居住者のコミュニティの雰囲気なども調べられるでしょう。
利回りが高くなる可能性がある
価格が安い分、賃料収入とのバランスが取りやすく、比較的高い利回りを得られることがあります。
中古ワンルームマンション投資のリスク
中古ワンルームマンションのリスクは以下の点が挙げられます。
修繕コストの発生するリスク
中古ワンルームマンションは築年数が経っているため、設備の劣化から修繕費用が必要になることがあります。また見えない箇所に瑕疵があるおそれもあります。購入してから大きな瑕疵に気づいた場合は想定外の修繕費用がかかるため利回りにも影響します。
その他、耐震基準をクリアしていない場合は、耐震補強工事が必要になることがあります。事前に確認が必要です。
入居者獲得の難しさ(空室リスク)
古い物件の場合、新築物件と比較すると入居者に対して魅力が劣ることが考えられます。そのため空室リスクが高くなるおそれがあります。
既存の入居者やコミュニティの問題
既存の入居者に問題があったり、その物件があるマンション全体でコミュニティに問題がある場合は入居者が集まらないおそれがあります。
資産価値の低さからくる家賃下落リスクや売却の難しさ
築年数が経つほど、資産価値が低下しやすい傾向があります。そのため家賃が下落するおそれがあるほか、売却しようとしたときなかなか売れなかったり、低い価格で売らざるをえなくなるケースもあり得ます。
ワンルームマンション投資で成功するための4つの方法
これまで説明してきたように、ワンルームマンション投資には複数のリスクや注意点があることは事実です。しかし、適切なプロセスをもとに正しい方法で投資を行えば、高い確率で利益を得ることができます。
ここでは、ワンルーム投資で成功するための4つの方法について見ていきましょう。
信頼できる不動産投資会社を選ぶ
投資用不動産のなかには、将来的に収益性が大きく下がる物件や、そもそも収益を見込めないような物件も数多くあります。
もしそうした物件を購入してしまった場合、数千万円の負債と毎月のローン返済を背負うことになります。また、収入が高かったとしても個人の持つ与信には限りがあります。収益性の低い物件で与信の枠を使ってしまえば、それ以上投資ができなくなる場合もあります。
そのため、将来のビジョンや運用方針を踏まえた提案をできるような、信頼できる不動産投資会社を選ぶようにしましょう。
立地がいい物件を選ぶ
前に述べた通り、ワンルームマンション投資のリスクの一つとして、空室リスクが挙げられます。空室が続くと家賃収入が得られず、キャッシュフローが悪化することは避けられません。
このリスクを軽減するためには、立地条件の良い物件を選ぶことが重要です。特に駅から近い物件は通勤・通学に便利なため、賃貸需要が高く安定した収入を期待できます。
加えて、物件選びの際には周辺の生活利便施設もチェックしましょう。スーパーやコンビニ、病院などが近くにあることで、入居者の生活満足度が高まり、長期的な入居を促進することができます。
また、東京近郊のエリアは賃貸需要が旺盛で、安定した収益を見込めるためおすすめです。首都圏の経済圏に位置するこれらのエリアは、人口が集中しており、賃貸市場が活発です。
さらに、再開発が進んでいる地域も狙い目です。再開発によって周辺環境が整備されると、住環境が向上し、賃貸需要がさらに高まることが期待されます。
物件選びの際には周辺の生活利便施設もチェックしましょう。スーパーやコンビニ、病院などが近くにあることで、入居者の生活満足度が高まり、長期的な入居を促進することができます。
これらの要素を総合的に考慮し、空室リスクを最小限に抑える物件を選ぶことが、ワンルームマンション投資で成功するためのポイントとなります。
なお、都内23区と地方の物件の差について少し触れると、地方物件は地域によって大きな差があります。ワンルームマンション投資で見ると難易度は高くなります。
具体的には大阪・名古屋・札幌・仙台・福岡などの地方大都市圏では首都圏に近い利回りが見込めるものの、それ以外のエリアでは土地や物件の価格が安いけれど賃貸需要がそもそも少ないこともあり、物件投資は難しくなります。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
長期運用を前提に考える
不動産投資において、長期的な視点で運用することは極めて重要です。
物件購入には、1,500万円~3,000万円ほどのローン返済が伴い、これらを回収するためには一定の期間が必要です。短期的な利益を追求するよりも、長期的に安定した収益を継続的に得る方がリスクを低減しやすくなります。
そのときに、ローン返済額の他に固定費としてかかる管理費や保険料、税金なども含めた毎月のランニングコストと家賃収入予測をもとに収支計画を立てることで、リスクを最小限にすることができます。
また、長期運用を前提にすることで、一時的な収益の低下や計画的な修繕計画の策定など、投資全体の収益性を高めることができます。
このように、長期的な視点での運用を前提に考えることは、投資全体の利益を考えたときに必要不可欠です。
不動産投資についての継続的な情報収集
ワンルームマンション投資を行う上で、継続的な情報収集は長期的な利益を目指すために重要です。購入する物件を検討するうえで、地域の経済状況や再開発の有無、賃貸需要を常にチェックすることでリスクを最小限に抑え運用することができます。
例えば、大学や企業の進出、公共交通機関の整備などが予定されているエリアは、将来的に賃貸需要が高まる可能性が高いです。
こうした情報をいち早く入手することは、物件購入の際に優位に進めることができ、長期的な安定収益を実現するための基盤となります。
セミナー参加や不動産投資のプロをうまく活用して、ワンルームマンション投資で賢く投資しましょう。
ワンルームマンション投資は都心がおすすめ
ワンルームマンション投資に限らず、不動産投資は立地が命だと繰り返しお伝えしてきました。
「では具体的に、立地がどこなら成功できるのか?」と思われた方へのおすすめエリアは、ずばり、東京・川崎エリアです! その理由をみていきましょう。
理由その① ー 空室リスクが抑えられる
人口の地方流出が囁かれていたコロナ禍においても東京への人口一極集中は続いており、特に単独世帯が多いという理由から、高い入居ニーズを維持している東京・川崎のワンルームマンションには高い需要が望めます。
東京・川崎でワンルームマンション投資を行うことは、空室リスクはかなり低減することが可能でしょう。
全国値:表4「家族類型別一般世帯数及び割合の推移(昭和55(1980)~令和32(2050)年) 」の「単独世帯数」
東京都区部値:統計表2-1「区市町村別単独世帯数-総数-」の「区部」行より抜粋
都心の単身者人口の増加率は全国と比較しても高く、また将来にわたってその差は開いていくと予想されています。
少子高齢化により不動産の需要が低下するとの懸念もありますが、都心への人口一極集中は続くという見立てが有力です。
実際、プロパティエージェントでは東京23区・横浜川崎エリアの多くの物件を管理していますが、その入居率は99.81%と非常に高い数値です。
※2024年4月実績
理由その②-賃料の上昇が見込め
今後ますます上昇が見込まれるという点も都心部の魅力です。
ここ10年の東京都の賃料の推移を見ると10年間で1.3倍もの値上がりを見せています。同時期の消費者物価指数の上昇率が1.08ですから、インフレ以上に値上がりしていることがわかります。
東京カンテイ 賃料月別推移より作成
2014~2022年は年間平均賃料、2023年のみ3月時の賃料
東京エリアの賃料が上昇している理由は種々ありますが、建築費や人件費の高騰やワンルームマンション規制によるマンションの供給減が一因となっている可能性が高いといえるでしょう。
コロナ禍によりテレワークやオフィスのコンパクト化が推進され、若年層の郊外流出が予想されていましたが、東京の持つ利便性や住環境の良さ、多くの企業が変わらず東京に拠点を持っているため、高いニーズが維持されています。
なお、東京カンテイによる2025年4月のレポートにおいても、東京23区を中心とした首都圏は+1.2%の4,608円/㎡と5ヵ月連続の上昇、高水準を維持しています。一方で近畿圏では主要エリアが下落、中部圏ではここ数か月下落が続いていますが、下落率がさらに拡大しています。首都圏の安定性がお分かりいただけるのではないでしょうか。
このように供給に対して需要が高い状態が続いていることから、東京エリアの賃料は今後も上昇すると考えられます。
理由その③-再開発による資産価値向上
エリア選定における重要な要素のひとつに「将来性」があります。将来性のあるエリアの不動産は資産価値が下がりにくく、長期にわたり賃貸需要が望めます。
最近の事例としては中野区の中野3丁目付近で行われている再開発事業があります。
同エリアでは中野のシンボルとして50年にわたり愛されてきた複合施設「中野サンプラザ」が解体され、新たにシンボルタワーや複合施設の建築が進行中です。また、並行して区役所の新庁舎建設も進んでおり、地元では「百年に一度の大開発」と呼ばれるほどの大規模な開発が行われています。
2022年3月22日に発表された都内の公示地価において、中野3丁目36付近は地価上昇率が4.5%で、23区の商業地でトップとなりました。
このように、地価上昇は再開発後ではなく、再開発中に今後の需要増を見越して生じます。そのため、再開発情報は早めにチェックすることが重要です。
不動産投資における東京の再開発について知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
都心物件はプロパティエージェントにお任せ
ワンルームマンション投資は費用や手間が比較的かからないため、不動産投資初心者にも取り組みやすい投資法です。もちろん、投資である以上空室リスクや入居者リスクといったリスクは存在しますが、入居ニーズの高いエリアの物件を購入し、質の良い管理会社に管理を委託することで、リスク軽減が可能です。
プロパティエージェントでは、都心エリアに特化した収益性、資産性の高い物件を厳選して取り扱っています。また、管理部門を有しており、不動産管理のプロフェッショナルとして不動産運用を最初から最後まで徹底的にサポートします。
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