【 目次 】
日本人の男女平均寿命は83.7歳で世界最長寿の国であるということは皆さんご存知かと思います。
因みに男女平均寿命世界TOP5は、1位日本、2位スイス(83.4歳)、3位シンガポール(83.1歳)、4位オーストラリア(82.8歳)、4位スペイン(82.8歳)となっています。(参考:世界保健統計2016)
そのような中、今の日本では年金受給額の減額、受給開始年齢の後退などの傾向があります。
「年金は減額、受給は後退」の背景のもと、不動産投資家の方々も老後に向けて複数件所有することを検討している方も多いのではないでしょうか。
そのような方に、不動産を複数件所有することによる基本的な3つのメリットについてお伝えできればと思っております。主に、不動産を複数件所有するメリットは下記3つとなります。
①家賃収入の増加
②売却益の増加
③リスク分散
それでは一つずつ詳しく見ていきましょう。
不動産を複数件所有するメリットその1~家賃収入の増加~
不動産を複数件所有するメリットの一つに家賃収入の増加ということが挙げられます。
どういうことなのか、実際の例を元に見ていきます。
まずは、とある物件を1件購入した場合の諸条件を見てみます。
購入価格 | 2,500万円 |
ローン金額 | 2,490万円 |
ローン年数 | 35年 |
金利 | 1.8% |
家賃収入(月額) | 91,000円 |
表1 新築物件購入時の諸条件
それではこの表1の物件を購入し、まだ残債が残っている場合の月々の収支シミュレーションはどうなるのでしょうか。
下記表が月々の収支となります。
家賃収入 | 91,000円 |
ローン返済 | △79,951円 |
賃貸手数料 | △3,190円 |
建物管理費 | △6,086円 |
修繕積立金 | △1,000円 |
月々の収支 | 773円 |
表2 月々の収支(残債有り)
残債が残っている場合、月々の収支は+773円となります。
それでは35年経って、ローンの支払いが全て終わった場合の月々の収支はどうでしょうか。
家賃収入 | 91,000円 |
ローン返済 | 0円 |
賃貸手数料 | △3,190円 |
建物管理費 | △6,086円 |
修繕積立金 | △1,000円 |
月々の収支 | 80,724円 |
表3 月々の収支(残債無し)
※注意:上記の数値は、わかりやすくするために賃貸手数料や管理修繕積立金等が一定と仮定して試算しております。実際には経済情勢などによって変動が生じる可能性がございますので、あらかじめご了承ください。
上記の事例ですと、30歳で不動産を購入したと仮定すると、65歳時点で毎月約8万円の家賃収入を受け取ることができます。
これを、同時に2件の不動産を所有していたとすれば、65歳時点で毎月約16万円の家賃収入を受け取ることができます。
このように、不動産を複数件所有することが可能な方であれば、1件の運用と同じ運用期間で最終的に入ってくる家賃収入を大幅に増やすことが可能になるのです。
とはいえ、不動産を複数件所有すれば固定資産税や空室リスクの負担なども当然2件分に増えますので、予め1件所有に比べてどれくらいの負担増になるのかを確認する必要があります。その上で、許容できる範囲の負担であれば同じ時間で得られる収入を何倍にもできるので増やすメリットは大きいはずです。
不動産を複数件所有するメリットその2~売却益の増加~
次は、不動産を複数件所有するメリットを売却益の観点から見ていきます。
まず、不動産を1件所有していたとしてそのローンを全て完済した場合の選択肢は下記の2つでしょう。
①不動産を所有し続けて、家賃収入を得続ける
②不動産を売却して、売却益を得る
どちらもそれだけで十分利益が得られるかと思いますが、仮に今回は不動産を2件所有していたとします。
その場合は選択肢は下記の3つになります。
①2件とも不動産を所有し続けて、2倍の家賃収入を得続ける
②2件とも不動産を売却して、2倍の売却益を得る
③1件の不動産を所有し続けて、家賃収入を得続けながら、もう1件の不動産を売却して、売却益を得る
この選択③が増えるのはとても大きなことであると思います。
二兎を追う者は一兎をも得ずという言葉がありますが、この場合は”安定した家賃収入”と”まとまった現金”という二つの利益を得ることができるのです。
では、新築時に2,500万円で購入した不動産を、ローンを完済した時に売却した場合はどれくらいの利益になるのでしょうか。
想定売却価格:約1,000万円 ※新築時価格の40%と仮定
もし複数件所有することができれば、まとまって約1,000万円の現金を受け取った上で、毎月安定して8万円の家賃収入をも受け取ることができるのです。
他にも例えば、売却益を繰り上げ返済として活用すれば、完済を早めるなんてことも出来たりしますね。
まずは自分がどのような選択肢を自分が持っているのかを知るところから始めてみましょう。
不動産を複数件所有するメリットその3~リスク分散~
不動産投資には、一般的に下記のようなリスクがあります。
空室リスク、家賃下落リスク、価値下落リスク、設備故障リスク、金利変動リスク、天災リスク、人災リスク
不動産投資のリスクについては下記の記事で詳しく書いておりますのでそちらをご参考にしてください。
関連記事:不動産投資はリスクが高いって本当?不動産投資の基礎知識
上記のリスクの中でも、今回は不動産投資最大のリスクといわれる天災リスクと空室リスクに焦点をあて、複数所有のメリットを少しオーバーな例え話を交えてお伝えします。
立地分散で天災リスクの軽減
不動産は一度所有すれば当然立地を動かすことはできません。
仮に東京に複数の不動産を所有していて東京大震災が起き、全ての物件が倒壊してしまうようなことがあったとしたら、損害は想像を絶するほどの金額になりますよね。
これを、東京・大阪・名古屋などに分散をして投資をしていたら、大阪と名古屋の物件は残り、東京の物件が受けた被害をカバーすることができます。
とは言え単純に東京といっても、被害の程は様々かと思いますので、実際には入居率も考慮して23区内に満遍なく不動産を所有するという方が多くいらっしゃいます。
天災リスクと空室リスクの落としどころを選択したというイメージでしょうか。
このように、立地を分散させることでリスクを最小限にすることが可能になります。
立地分散で空室リスクの軽減
自身を取り巻く環境が絶えず変化しているのと同じように、不動産を取り巻く環境も絶えず変化しています。
不動産投資を行なう上での取り巻く環境で一番重要な観点は、人口動向です。
例えば、
港区はオフィスや大学が多い = 港区には人が集まる = 港区は賃貸需要が高い
というように、港区にはオフィスや大学が多いので賃貸需要が高いということを言うことができます。
港区というのは例ですのでどこの区でもいいのですが、仮にオフィスや大学が江東区に拠点を移動させるようになったら港区はどうなるでしょうか。
間違いなく人口は減少しますよね。
そうなると、港区の賃貸需要は縮小し空室リスクが高まってきます。
しかし、もし港区と江東区で不動産を所有していたとすれば、そのリスクは最小限に抑えることができます。
今回はオーバーに例え話を用いてお伝えしましたが、複数所有することでリスクヘッジが出来る方法として参考にしてみて下さい。
まとめ
今回は不動産を複数件所有した場合のメリットとして「家賃収入の増加」「売却益の増加」「リスク分散」という3つの観点からご説明させていただきました。
ただ、ひとえに不動産投資と言っても、不動産の使い方は無限大です。
不動産を複数件所有していればするほどその選択肢は広がっていきますし、そもそもの不動産投資としての効果も高まります。
実際に当社のお客様では単身者向けの不動産を10件以上ご所有されている方もいらっしゃいます。
ぜひ、ご自身の与信枠を効率よく活用し、快適なシニアライフを目指しましょう。
実際に行動を起こしたオーナー様のケーススタディを下記の記事にてご紹介していますのでぜひご覧ください。
関連記事:管理と物件が重要!不動産投資で家賃収入を得る方法を実例で紹介
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