【 目次 】
不動産投資を始めるとき、都心の物件と地方の物件、どちらに投資するべきか悩む方も多いのではないでしょうか。今回は、都心不動産への投資と比較した地方不動産への投資のメリットやデメリットについて、詳しく解説していきます。
不動産投資セミナーに興味がある方は、下記内容もご覧ください。
都心不動産への投資のメリット
都心の不動産物件に投資するメリットは大きく分けて四つあります。
空室リスクの低さ
不動産投資において最も注意しなければならないことは空室を増やさないということです。どんなにいい利回りだったとしても、部屋に誰も入居していなければ収入は得られず赤字になってしまいます。しかし、都心の物件ならば、そもそもの人口が非常に多いため、その分だけ高い入居需要を見込めます。
特に近年は、少子高齢化の煽りなどを受けて、再び人口が都心部へ流入する動きが強まっています。大学や企業なども都心回帰の傾向を強めているため、学生や若手社員など、賃貸物件を必要とする層もますます増えてくることが予想されます。
不動産投資で一番怖い空室のリスクが非常に低いということは、都心の不動産に投資する非常に大きなメリットであると言えるでしょう。
空室のリスクについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
賃料が高い
前項で述べたように、需要が高いということは、消費者はある程度高い金額であっても部屋を借りてくれるということでもあります。通勤や通学に便利で、多くの人に人気な地域であればあるほど、賃料も高く設定することができます。
また、都心回帰の流れによって、今後ますます賃料が上がると考えられます。もちろん、経費などについても考慮しなければならないので一概に利益が大きく跳ね上がるものであるとは言い切れませんが、賃料が高い分収入も高くなることは間違いありません。
いざという時に売りやすい
不動産投資は投資の一種である以上、どのようなことが起こるかを完全に予測することはできません。何らかのトラブルや、その他の事情によって、不動産投資をやめて物件を手放さなければならない状況に陥ってしまう可能性も考えられます。
そのような時に、物件を売る先がないとなると、その間の物件の維持費や税金などがかさんでしまいかねません。しかし、都心の物件ならば前述の通り需要が高く、比較的買い手が見つかりやすいでしょう。
需要が高い分、価格を安く設定する必要もありません。いざという時に比較的早く物件を手放すことができるというのは、投資において重要なリスク回避の観点から見ても非常に大きなメリットです。
投資がより手軽
都心で不動産投資をするとき、特に不動産投資を一つの副業として行う場合、一棟所有は金銭的にも厳しくなってくるため、ほとんどの場合区分所有の物件に投資することになります。
区分所有の物件は、一棟所有とは異なり、所有者自身が管理しなければならない部分が少ないことが一つの特徴です。物件の修繕や、共用スペースの清掃など、一棟所有ならば所有者自身でやらなければならないことを、マンションの管理組合や入居者がやってくれます。
また、地方に物件を所有しているよりも、有事の際に物件まで行きやすいというのも、都心の物件に投資するメリットです。
このように、都心不動産への投資は、不動産を所有することによって生じてしまう様々な負担を軽減することができます。
都心不動産への投資のデメリット
一方で、都心不動産に投資することにはデメリットも伴います。主なデメリットとして挙げられる点を二つ紹介します。
物件の価格が高い
物件のそもそもの価格が高いというのもデメリットの一つです。いくら不動産投資をしようと考えていても、物件を購入しなければ何も始まりません。しかし、利便性が高い都心部は物件の値段も高く、購入資金がより多く必要になります。
特に副業の一つとして都心部の物件を購入して不動産投資を始める場合、高額なローンを組むのが前提となります。都心の物件は空室になりにくく価値も損なわれにくいことから、融資を得やすい投資ではありますが、ローンの返済計画を含めた慎重な検討が求められます。
物件の価格が上昇すれば、借入額はそれだけ増加します。当然、その分だけ利率変動のリスクも大きくなってしまうという点は、都心不動産への投資のひとつのデメリットです。
また、購入価格が高いということに関連してもう一つ注意しなければならないことがあります。都心部の物件の資産価値は、購入金額相応に高く評価されます。それはすなわち、固定資産税等の税金も高くなるということを意味します。この点については十分に注意が必要です。
利回りが低い
以上をまとめると、都心での不動産投資について、お金がかかるだけ確実な利益が望めるものの、その利益は少ないと概括できます。
実際、不動産に限らず投資の世界では重要な指標の一つである利回りを見てみると、地方では15%程度に上るような表面利回りを誇る物件もある中で、都心部の物件は低いと3%程度の表面利回りの物件も多数存在します。
確かに高い賃料によって多額の収入はもたらされるものの、必要経費や物件を購入した初期資金をすべて考慮すると、結局物件の購入代金が高いがゆえに高い賃料収入が得られても相殺されてしまうのです。
もちろん、利益が出ないという可能性は低いですが、都心部の物件への投資で得られると期待される利益の額は、地方と比べればそう大きくないのも事実でしょう。
需要が高く、空室リスクが低い分、投資によるリターンも低くなるということが、都心不動産への投資における二つ目のデメリットです。
関連記事:サラリーマンの不動産投資!失敗しないための注意点とは
地方不動産への投資のメリット
ここからは地方不動産へ目を移してみましょう。まずは地方不動産に投資するメリットを三つ紹介します。
競争があまりない
地方は、都心と比べると物件の数が少ないという大きな特徴を持ちます。そもそも人口がさほど多くないため、その分供給の量も減り、都心のように類似した物件がたくさんあるという状況はなかなかありません。
そのため、周囲の価格水準に気を遣いすぎなくても入居者を得ることができます。ある程度利益を追求した家賃設定でも、そもそもの供給量が少ないため入居希望者がその地域に集まれば高い確率で入居すると考えられます。
地方ではあまり入居希望者が多くないのではないかと不安に思われるかもしれませんが、近くに大学や企業の工場などがあれば、そこに通勤・通学している人の需要が見込めます。
地方においても、近隣にどのような施設があるのか見極めて、良い物件を選ぶことができれば十分に高い入居率を実現することは可能です。
いずれにせよ、より多くの利益を容易にあげることができるというのは、地方不動産に投資することのメリットの一つであると言えるでしょう。
物件の価格が安い
都心に比べれば安い物件価格もメリットの一つです。都心に比べると利便性が低く、人気もさほど高くないため、その分だけ価格は下落します。
副業として不動産投資を始める場合、銀行から受けられる融資に限りがある中で、物件価格が低く抑えられるというのは非常に大きなメリットです。
受ける融資の金額も、自己負担の金額も低く抑えられれば、余剰分で物件をより魅力的なものにするための整備ができたり、万一のリスクに備えた貯蓄金にしたりと、投資に関する選択肢の幅が一気に広がります。
また、初期投資額が低ければ、万が一投資に失敗してしまっても損失を最小限に食い止めることが可能です。リスクマネジメント的な観点から見ても、初期購入費用が安く済む地方の不動産は魅力的であると言えるでしょう。
利回りが高い
物件価格が安い地方では収益率、すなわち利回りが高くなることが期待されます。
都心と比較すると家賃は低く、収入額でみると都心のほうが圧倒的に高くなるためそちらに目を向けがちですが、初期費用等を考慮した利回りを見てみると都心では3%前後の物件も多くある中で、地方の物件の多くは10%を超えてきます。
見かけの収入こそ低いものの、利益率で比較してみると、地方不動産のほうが良い選択である場合もあります。
関連記事:不動産投資の「利回り」計算方法と平均相場とは?注意点も解説!
地方不動産への投資のデメリット
では、地方不動産に投資するデメリットについても見ていきましょう。ここでは二つほど例を挙げます。
需要が低い
都心部と比較すると地方の人口は少なく、部屋を借りたいという需要もそう高くありません。需要が低ければ入居率も下がり、収入も減ってしまいます。
人口が少なく需要が低いということは、地方不動産の最大の特徴であるとともに、不動産投資にとって最大の敵でもあります。また、先程から述べている通り現在の日本は現在都心回帰の傾向が非常に強くなっています。
そのため今後さらに地方の人口が減り続けることが予想され、地方での賃貸物件需要はさらに低下していくことが予想されます。
さらに都心回帰に伴い、その周辺に人口が多く集まる大学や企業等も都市部へと移転しています。大学や企業が移転してしまえば、そこに所属していた人たちは一緒に移動してしまい、人口も大きく減少してしまいます。
また、このような学園都市や企業城下町はその学校や企業があることによる経済効果の恩恵に大きく頼っています。そのため、ひとたびその学校や企業が移転してしまうと、一気に廃れてしまうこともしばしば起こります。
そうなれば街の人気も無くなり新たな人口の転入もあまり期待できなくなってしまいます。街の経済同様、特定の大学や企業に依存した投資になってしまう点は、地方不動産への投資に伴う大きなリスクの一つです。
いざという時に売却しにくい
また、需要の低さは不動産の売却をも困難にします。高い空室率が続いてしまい投資を続けられなくなってしまった場合や、その他の事情により物件を手放さざるを得なくなってしまった場合、地方では次の買い手を見つけるのは非常に困難です。
特に、収益不良を理由に物件を手放さなければならなくなった場合、物件価格を相当に引き下げなければ買い手が現れません。この状況に陥ると、すでに損失が出ている上に、購入価格よりもはるかに低い金額で物件を売却することで、さらに大きな損失を出してしまうことになります。
それどころか、それでも買い手が現れなかった場合、その間も物件管理のために様々な費用が必要になってきます。こうなれば、赤字がかさんで物件の管理がままならず、物件価値がさらに下がるという悪循環に陥ってしまいます。売却しようと決心したときにすぐに売れる可能性が低いというのは、実は非常に大きなデメリットなのです。
結局、都心と地方どっちが良いの?
結論から言ってしまうと、どちらにもそれぞれ長所と短所がほぼ等しくあり、どちらかをとるとどちらかが倒れてしまうというのが事実です。
都心の不動産のほうが空室リスクは低く、人口もこれから増加することが見込まれるため、低い入居率が原因で投資が回らなくなってしまう事態を避けられます。ただし、必要な資金も相応に大きいため、相応のローンを組むことになります。
また、物件価格が高いことで利回りも低くなってしまうという欠点もあります。そのため、ある程度資金を用意することができ、リスクの小さい堅調な不動産投資をしたいという人には都心の不動産がおすすめです。
一方の地方不動産は物件自体の価格が低いため、ローン金額自体は低く抑えられ、結果として賃料が高くなくても一定の利益を上げられます。
その一方で、人口が少ないという大きな欠点がさまざまなリスクをもたらします。特に物件のある町が学園都市や企業城下町である場合、その施設が移転してしまうことによる需要の急落というリスクにも気を付けなければなりません。
したがって、都心の不動産を購入するほどの高額のローンを避ける場合、あるいは高いリスクを負ってでもより効率良く利益を上げたいと考えている人には地方不動産がおすすめです。
これらを総合して考えると、副業による不動産投資を始める方には、都心の区分所有物件が最適の選択となりそうです。都心の物件は資金調達が難しいと述べましたが、区分所有物件ならば購入金額を抑えることができます。
また、区分所有ならば物件管理作業もあまり必要でないため、副業として行うには最適と言えます。なによりも、初心者ならばリスクが低い投資を選ぶべきでしょう。
まとめ
都心の不動産と地方の不動産、それぞれに長所短所があります。自分が目指す不動産投資はどのようなものなのかを一度冷静に分析したうえで、都心と地方両方の長所短所を見極めて、自分の目指す投資に合った計画を心がけましょう。
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